中国のポータルサイトに「日本の氷水を飲む習慣と、中国のお湯を飲む習慣、どちらが科学的に優れているのか」とする記事が掲載された。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国のポータルサイト・網易に19日、「日本の氷水を飲む習慣と、中国のお湯を飲む習慣、どちらが科学的に優れているのか」とする記事が掲載された。
 
 記事はまず、中国人特有だと思われがちなお湯や熱いお茶をこよなく愛し、冷たい水を飲まない習慣について、実は西洋人もかつては同じで、むしろ中国でこの習慣が定着したのは、せいぜい100年前くらいなものなのだと紹介。かつて西洋で水を一度沸騰させて飲む習慣が盛んになった主な原因は、ペストなどの伝染病の流行であり、当時の西洋人は自らの命を守るために一度水を沸騰させて飲むようになったのだとした。そして、産業革命を経て技術開発や研究が進むと水をそのまま飲むようになり、湯冷ましを使う必要がなくなっていったのだと説明している。
 
 一方、中国で水を沸かして飲むよう提唱されたのは中華民国期の新生活運動の頃であると指摘。さらに本格的にその習慣を定着させたのは、1949年の中華人民共和国建国後の衛生部による「大号令」だったとした。建国間もない中国では種々の理由から短期間のうちに西洋のような衛生リスクの低い水道水を供給することが難しかったため、人民の安全を守るもっとも効率的で低コストな方法として大々的に湯冷ましの飲用が指導されたのだと伝えた。
 
 そして、水道水を直接飲むことなく、必ず沸騰させたものを熱いうちに、あるいは人肌程度まで冷まして飲むという習慣は今尚中国では常識として残っているとし、現時点においても中国の多くの地域で水道水が直接飲める基準に達していないのは、技術的な問題によるものではなく「湯冷ましの習慣が完全に定着し、そもそも直接飲めるようにする必要がないから」なのだと説明した。
 
 また、日本については明治以降の近代化により西洋式の上水道が発達し、水道から水を直接飲む習慣が浸透していったと紹介。同時に氷を水に入れて飲む習慣も持ち込まれたものの、当時は製造技術や輸送技術が未成熟だったため氷は高級品であり、大事な客人が来訪した際に熱いお茶代わりに冷たい氷水を出してもてなすということが多かったとし、その名残が飲食店などでの氷水のサービスに繋がっているのだとした。
 
 記事は最後に、日本の氷水を飲む習慣と中国のお湯を飲む習慣について「飲む水の温度の違いは、健康という要素ではなく、衛生的な経緯の違いから生じたもの」と結論づけ、冷たい水は体に悪い、熱いお湯ばかり飲んでいると粘膜を傷つけるなどといった話に対しては過度に恐れる必要はないとの認識を示した。そして「大切なのは、衛生的であること。温度は個人の好みで選べばそれで良いのである」と結んでいる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)