スマートホーム化が一気に進む! スマートディスプレイ「Google Nest Hub Max」の隠された実力とは

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話しかけるとAIアシスタントが応答してくれるスマートスピーカーは、ある程度いきわたったせいか、以前ほど話題に上がらなくなっているように思う。
スマートスピーカーは、まもなく登場から2年目を迎えるが、目新しさも薄れたことと、生活を一変させるほどの使い道が見いだせなかったことは、最近、話題性が低下してきた理由なのかも知れない。

スマートスピーカーは、スピーカーのハードウェアだけではなく、GoogleやAmazon、LINEなどによる独自プラットフォーム上で展開するソフトウェアが不可欠なサービスだ。

初心者向けの製品ではあるのだが、サービスを利用するためにはアカウント設定などの面倒な手順がある。設定を行った後に、やっと「OK Google」などの話しかけでサースが利用できるようになる。
そして、利用開始後は、日々、天気を聞いたり、ニュースを聞いたり、音楽をかけてもらったりと、便利にはなるのだが、近未来というよりは今までと変わらない普通の日常が展開される。

そもそもスマートスピーカーは、音声による会話だけでなく、本来はスマートホームの中核として、家庭内の家電を制御、利用するための入り口、インターフェイスでもある。

つまりスマートスピーカーとは、家の家電製品と外の様々なサービスを繋げるためのHub(ハブ)であるのだ。

スマートスピーカーが本来の目的と機能が使えるようになれば
「寝室のエアコンを消して」
「お風呂にお湯をためて」
「オーブンで180℃、60分調理して」
このように、家の中の作業や生活が、いまよりも手間をかけずに、ラクに行うことができるようになる。

そのためには対応する機器の新規購入など、それなりの投資も必要となる。

スマートスピーカーでは、スマートホームとしての機能以外では、
家人のメールやメッセンジャーアプリとの連携
家人のスケジュール管理
家人のネットショッピングでの連携
配車サービス
これらを音声で扱うこともできるようになる。

しかし、こうしたスマートスピーカーで利用できる便利サービスの情報や使い方は、エンドユーザーに届いていない。スマートスピーカーは、便利な機能が封印された状態で家に放置されているのではないだろうか。




こうした便利さが見えにくいスマートスピーカーに対して、ユーザーへのPR、訴求ができるようにした製品が「スマートディスプレイ」といえるだろう。




Googleは2019年11月、スマートディスプレイ「Google Nest Hub Max」を発売している。価格は28,050円(税込)。

「Google Nest Hub Max」の特徴は、
ユーザーの顔を判別可能なカメラと、10インチHD(1280×800ドット)ディスプレイを搭載していることだ。音声だけではなく、スクリーンタッチで行うこともできる。


スマートスピーカーでは難しかったライトを点灯してからの調整も、画面に表示された関連項目から選んでから行うことが可能となった


スマートディスプレイ「Google Nest Hub Max」は、
一見すると据え置き型のAndroidタブレットのように見えるが、あくまでスマートスピーカーにディスプレイがついた製品である。
基本はスマートスピーカーなのだが、音声のみだった応答に加えて文字や写真などが表示されるところが違いとなる。


左が7インチのGoogle Nest Hub、右が10インチのGoogle Nest Hub Max


10インチの画面がついたことで、普段は時計やオリジナルのアートギャラリーやGoogleフォトの写真を表示するフォトフレームとしても使えるため、日常での利用時間や実用性があがった。Googleフォトのファミリー共有機能を利用することで、離れて暮らす両親に家族の写真を共有することも可能である。

このフォトフレームの機能は、ランダムにピックアップしているだけではなく、過去の写真データの中から同じ月のものをピックアップしているようだ。
たとえば年末であれば、クリスマスの写真が表示されるというように、日々の季節感も体感できりのはなかなか面白い。

また家族の写真を見ることで家族と話したい、そう思ったら、すぐにビデオ通話・音声通話アプリ「Google Duo」経由で、Google Nest Hub Maxから家族のスマートフォンに発信することもできる。

ビデオ通話では、Google Nest Hub Maxに搭載されている広角カメラの映像から、自分が画面の中央に写り込むようトリミングしてから相手に送信する。
つまり自分は、Google Nest Hub Maxの前に正対する必要はなく、家事やほかの作業をしながらでも相手と自然に会話ができるのだ。
こうした、細かい部分の使い勝手は、ハードウェアだけではなくソフトウェアの技術でフォローして、だれにでも簡単に使えるよう作り込まれているのである。

Google Nest Hub Maxは画面が大きいことで、スマートフォンよりも動画視聴にも向いている。
ところが、一般的なタブレットとは異なるため戸惑うこともある。
というのも、YouTubeアプリや動画アプリなどといった、アプリという概念がないからだ。




そのかわり「○○の動画を再生して」と話すだけで、○○ワードに近いYouTube動画が再生されるのだ。
これはユーザーのアプリから動画を選ぶのではなく、ユーザーの動画リクエストに対してアシスタントが検索して最適な動画を再生して応えてくれるというスタイルなのだ。

「気になることに関連した動画を観る」
「なにか動画をみたい」
そうした利用としては便利だが、見たい動画を選択してから観るスマートフォンの使い方になれているユーザーには、少々歯がゆいかもしれない。


コンパクトなGoogle Nest Hubは情報端末として、Google Nest Hub Maxは、音と映像を楽しむためのエンタメ端末として利用すると良いだろう


そうした不満がある場合は、
スマートフォンのYouTubeアプリやHuluアプリ、Netflixアプリなどから、Google Nest Hub Maxへキャスト(投映)すれば、10インチの外部ディスプレイとして利用可能である。

Google Nest Hub Maxは、スマートフォン画面よりも大きくて見やすく、デュアルステレオスピーカーと低音再生用のウーハーで良い音で楽しめるので、動画好きにはたまらない周辺機器となる。


スマートフォンの画面や音楽をキャストして、外部のディスプレイやスピーカーとしても利用可能だ


もちろんYouTube Musicアプリなどから音楽をキャストすることもできるので、外部スピーカーとしても楽しめる。またGoogle Nest Hub Max は、Bluetoothスピーカーではないので、スマートフォン側のゲーム音が、Google Nest Hub Maxでなってしまうなんてことはない。家のリビングやソファでくつろぎながら、Google Nest Hub Maxで動画を観たり、SNSをチェックしたりと、そんな日常生活を送ることも可能だ。

Google Nest Hub Maxは、こうしたハードウェアを搭載したことで、スマートスピーカーとは異なり、1台だけでもエンターテイメント端末として楽しめることができるようになっているのである。

Google Nest Hub Maxは、
既存のGoogle Homeスピーカーや新モデルの「Google Nest Mini」を組み合わせれば、家中のGoogle Nest製品が内線電話や宅内スピーカーのような使い方が可能となり、
「ご飯だから降りてきなさい」
といったネットワーク構築も簡単に行えるのである。

このようにGoogle Nest対応したスマートスピーカーやスマートディスプレイが2台目、3台目と増えると、できることも増えていくので、手軽にスマートホームに近づけることだろう。




筆者は、この原稿を書いている最中でも、キーボードを叩きながら気になった単語や数字の計算などをGoogle Nest Hub Maxに聞きながら作業している。さらに行きたい場所を聞けば、その結果をスマートフォンに送ってもくれる。
気が利くアシスタントを1人雇っているようで、重宝しているのである。

いま、Google Homeスピーカーを持っている方は、
新しいGoogle Nest MiniスピーカーやGoogle Nest Hub、Google Nest Hub Maxを追加して、役立つアシスタントを手に入れてみてはどうだろうか。


執筆  mi2_303