8分間の談話で国民を鼓舞(韓国の文在寅大統領)/(C)ロイター

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「我々は二度と日本に負けない」

どうする日本 韓国内は与野党一致「反安倍」で固まったぞ

「挑戦に屈服すれば、歴史は再び繰り返される」

 安全保障上の輸出管理で優遇措置を取る「ホワイト国」から韓国を除外する安倍政権の閣議決定を受け、文在寅大統領は強い口調で日本を非難し対決姿勢を鮮明にした。

 文政権も仕返しとばかりに「ホワイト国」から日本を外す方針を発表。効果的な対日報復措置案の準備を急いでいる。検討されているのは、24日に更新期限を迎えるGSOMIA(軍事情報包括保護協定)の破棄や不買運動強化のほか、アベノミクスの柱のひとつである観光政策へのあだ討ちが浮上している。訪日外国人の2割強を占める韓国人の渡航自粛ムードを広めるだけでなく、韓国経由で日本に向かう世界各地からの団体客を遮断する“禁輸措置”だという。

■各国観光客“禁輸”で五輪ボイコット

 韓国メディア「ブレークニュース」編集主幹の文日錫氏は言う。

「韓国政府が俎上に載せる対日報復カードのひとつは、安倍官邸が血道を上げる1年後の東京五輪への全面非協力です。ボイコットはもちろん、日本の観光業に大打撃を与える策として、五輪観戦に向かう各国からの団体客の韓国経由を受け入れないというのです。対象は大韓航空やアシアナ航空といった大手だけでなく、LCCを含む韓国の航空会社。ソウルの金浦国際空港や仁川国際空港、釜山、済州島などから日本への乗り継ぎができない事態になれば、確実にダメージを受ける。五輪開催前からそうした措置を発動する可能性は十二分にあります」

 そうでなくても、韓国からの渡航者はみるみる減っている。

 1200便超の日韓路線の9割を韓国の航空会社が握る中、韓国勢はLCCも大手も次々に路線を縮小。JR九州高速船が博多―釜山で運航する高速船は、釜山発の7月の利用者数が前年同月比3割減の見通しで、8月は同4割減に落ち込む予測だという。

 もっとも、“対日シャットアウト”はもろ刃の剣にならないのか。利便性が下がる韓国の観光業にも影響がないわけがない。

「団体旅行客を日本に向かわせない代わりに、訪韓客への優遇措置で穴埋めする戦略です。世界的に人気の韓流コンテンツを持つ韓国の観光プロモーションは、日本よりも上手。東南アジア方面からのインバウンドに大きな効果が期待できる」(文日錫氏)

 観光庁などによると、2018年の訪日外国人数は3119万人で、消費額は4.5兆円。安倍政権は20年目標を4000万人、8兆円としている。

 アベノミクスで唯一、成功していると揶揄されるインバウンドまでヘタレば、見る影もない

(取材協力=国際ジャーナリスト・太刀川正樹)