SNSでリア充アピールをするのに疲れたという人もいるだろう。そうした人向けに非リア充専用のアプリが登場した。1か月で1万人近くが登録したといい、開発者が驚くほどの人気になっている。

IT企業のエイトリンクは12月、非リア充専用自虐SNSアプリ「unstarclub(アンスタクラブ)」をリリースした。同アプリは見栄を張らずに嘘のない投稿を行うというもの。

同社は、近年「リア充」をSNSでアピールするためだけに遊び場所や食事を決めて、付き合う友人を選ぶことがあると指摘。SNS疲れをしている人の心のはけ口として使ってほしいとしている。キャリコネニュース編集部も早速アプリをダウンロードし、非リアの人々と交流してみた。

「いいね」ボタンではなく「ヤバイね」ボタンで投稿を評価

アプリを起動させると、注意書きが表示された。「本当の自分を投稿しても誰にもバレません」「他のSNSとは一切連動しておりません」などと書かれており、さらに

「当アプリ内での『イケてる』又は『イケてるフリ』してる投稿は削除の対象になります。見つけた場合は通報ボタンにてお知らせください」

とリア充アピールを排除すると断言している。

1枚の写真にタイトル、自虐などのエピソードを添えてアップするインスタ風のシステムで、「いいね」ボタンの代わりに「ヤバイね」ボタンがある。

これまでに寄せられた投稿を見ると、SNSに疲れた人たちの本音が垣間見えた。「ホントの昼ごはん」という投稿には、無骨な器にドカッとノリや野菜、マヨネーズが掛かっている、いわゆる“インスタ映え”とは程遠い写真とともに、

「揚げ玉、アボカド、キムチ、韓国のり、卵、ツナをご飯にのっけてマヨネーズとコチュジャン。ハチャメチャに混ぜて食べる。ぜっっったいインスタには載せられない」

と投稿されている。思わず親近感を抱いてしまった。

他にも「Windowsが正しく組み込まれませんでした」という文言が表示されたPCディスプレイや、「二日酔い」「酒に負けた日」としじみのインスタント味噌汁を写したもの、「今日も今日とて無能」と寝起きのすっぴん自撮りをアップする人もいた。心のもやもや、誰に言うでもない思いをぽつぽつと投稿している人が多いようだ。

会社で一人でチキン食べてる写真への「ヤバイね」通知で人の温かさを感じた

筆者も投稿してみた。クリスマスの翌日、ケーキもチキンも食べていないことを思い出し、急遽コンビニでチキンを買って会社で食べたときの写真をアップ。するとすぐに「ヤバイね」通知や、「コンビニのチキンは侮れん」などのコメントが来た。一人ではないと感じた。

この場を荒らすのを申し訳なくは思ったが、あえてリア充投稿も行ってみた。仕事関係で参加したタワマンの最上階で行われたパーティーの写真を掲載し、「タワマンでウェイわず(絵文字)テン上げ(顔文字)めちゃハピ(絵文字)」と投稿すると、即座に、

「リア充ですね!通報しました」

というコメントが飛んできた。同アプリ内の治安維持レベルは非常に高いことが判明した。

同社の開発担当者によると、現在までに1万4000ダウンロードされており、登録ユーザーは1万人弱。「こんなに反響があるとは思っていませんでした」と語る。

「いいねではなく『ヤバイ』というネガティブな投稿をアップしてもらうので、最初は心配していました。でもネガティブでもポジティブに変換して投稿する人も多く、『こうなったらいいな』と思っていた方向へ進んでいますね。笑わされてしまった投稿もあります」

現在、iOS版のみの配信だが、今後Android版もリリースされる予定だ。同担当者は「イケてない人、SNSをがんばり過ぎた人に楽しんで欲しいですね。投稿するネタがなくてSNSに縁遠いと思っていいる人も集まれるようなSNSになればいいなと思っています」と話している。