置き配が一般的になってきた近頃、このシステムを悪用して荷物を持ち去るという犯罪を耳にするようになった。そんな中でアメリカから、玄関先に設置した防犯カメラが置き配の荷物を持ち去る瞬間を記録していたという話題が届いた。せっかく届いた荷物が盗られるとは住人も怒りに震えていると思いきや、「面白い午後のひと時になった」と笑っているという。その詳細を『New York Post』などが伝えている。

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このほど置き配泥棒の被害を受けてしまったのは、米コネチカット州ブリストル在住のクリスティン・レバインさん(Kristin Levine)。クリスティンさんの家の玄関には、何か動きがあった時にアラームで知らせてくれる機能の付いた防犯カメラが設置されているという。

「最初にAmazonから荷物が届いたことを知らせるアラームが鳴り、それから5分後くらいに2回目が鳴ったのです。誰かが家に来る予定はほかになかったので驚きましたよ。」

そのように当時を振り返るクリスティンさんは、誰が来たのか確認するために監視カメラの映像を見てみると、なんとそこには置き配泥棒の姿が映っていた。荷物を盗まれてしまい、クリスティンさんは腹立たしく感じていると思いきや、映像を見て思わず笑ってしまったそうだ。

この状況でなぜ笑っていられるのか。その答えは監視カメラの映像にしっかりと残されていた。Amazonのテープが貼り付けられた荷物を口にくわえ、のそのそと歩く大きなクマの姿が映っていたのだ。

クリスティンさんは「面白かったですね。荷物はそんなに大事なものでもなかったですし、ただ楽しい午後のひと時になりました」と笑って話している。

クマが持ち去った荷物の中身はさぞ美味しそうなものが入っていたのではと思ってしまうが、実際はただのトイレットペーパーだったそうで、のちに隣家の庭で発見されたという。

この映像を見た人からは「森の中でトイレをしたから、トイレットペーパーが必要だったのかも」など笑いの声が届いた。その一方で、クマがメインキャラクターとなっているアメリカで有名なトイレットペーパーブランド“チャーミン(Charmin)”を思い浮かべた人が多数いたようで、「チャーミンのCMかと思ったよ」「チャーミンだったら面白かったのに」「盗まれたのがチャーミンではなかったのが残念だ」などのコメントが多数見受けられた。

ちなみに最近では英語圏で、置き配泥棒のことを“玄関先の海賊”を意味する“ポーチ・パイレーツ(Porch Pirate)”と呼ぶようになっており、それほど多数の被害が出ているようだ。

悪意を持った人による犯行が大半だが、今回と似たような事例として今年3月には常習犯の置き配泥棒であるリスが荷物を持ち去ったというニュースが話題に上っていた。

画像は『Kristin Levine 2021年8月24日付Facebook「This guy just took my package!」「Perhaps the」』『Charmin 2020年12月11日付Instagram「Coal on a roll on a bowl!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)