ステージ制の前に議論すべきは、あるべきメディア報道姿勢。
外国にはそうした対立関係が、いまなお息づいている。たとえば、欧州の各国リーグ及びチャンピオンズリーグには、都市国家時代の名残を見て取ることができる。国対国以上に都市対都市が盛り上がる環境がある。1ステージ制という王道を、堂々と貫くだけの土壌的な背景がある。
日本はそうではない。都市対都市、街対街より、企業対企業、大学対大学、高校対高校の方が取っつきやすい国。そうした風土をどうしたら変えていくことができるか。そこに知恵を絞ることが、Jリーグに問われている一番の仕事に他ならない。
とはいえ、Jリーグ各チームには熱烈なサポーターがいる。各スタジアムを訪れれば「5%」が信じられないほど、熱く盛り上がっている。日本代表より地元クラブだというサッカーファンは多くいる。例えば、日本代表に高い関心を抱けずにいる浦和レッズファンは少なくない。
報道の量とそれは大きな関係がある。例えば、テレビのスポーツニュースは、得点シーン中心にしかJリーグの各試合を振り返えろうとしない。あとはせいぜい、日本代表に選ばれた選手の話に触れるぐらいだ。「Jリーグらしい話」を見聞きすることはほとんどできない。なにより、時間的な余裕が全くない。NHKBSで放送されている「Jリーグタイム」も、残念ながら中身は薄い。唯一の振り返り番組であるにも拘わらず駆け足だ。1試合1試合、キチンとレポートできていない。
こんな国は、世界広しといえどそう多くない。国内リーグの報道に関しては、日本は完全なサッカー後進国と言い切れる。世界各地をぐるっと巡ったことがある人なら、日本の貧しさがすぐに分かるはずだ。
ステージ制の前に議論すべきは、あるべきメディア報道姿勢。1ステージ制を「世界基準だから」と存続を主張するのはいいけれど、それを取り巻く世界、とりわけメディアの報道が世界基準になければ、1ステージ制でも2ステージ制でも大差ない。
2ステージにして、プレイオフを設ければメディアの注目度は増す。プレイオフに限れば視聴率も5%を超すだろう。それがJリーグの増収に繋がることは確実だ。しかし、問題の本質は、それによりJリーグファンが増すかどうかだ。そのあたりの長期展望、目算を論理的に説明してくれるなら、絶対反対はしない。改革の一環に2ステージ制があるのなら、どうぞと言いたくなる。
