【W杯】アフリカ勢では薄い存在感のチュニジア…いまだ1次リーグ突破なし 個性派指揮官で変われるか
FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会の1次リーグF組第2戦(20日=日本時間21日午後1時)で日本と対戦するチュニジアは、W杯常連国となりつつある一方で存在感は薄い。3大会連続7度目の出場。特に1998年フランス大会以降は8大会のうち6大会に出場しているが、ここまで1次リーグ突破が一度もない。
16チーム制だった1978年アルゼンチン大会で初出場。メキシコとの1次リーグ第1戦を3―1で制し、アフリカ勢でW杯初勝利を挙げている。続くポーランド戦に0―1で敗れたが、西ドイツとの最終戦は0―0で引き分け。グループ3位で2次リーグ進出を逃したとはいえ、W杯に確かな足跡を残した。
しかし、ここからは出場回数を重ねてきた一方で、目立った活躍はなかった。前回2022年カタール大会1次リーグでフランスを1―0で破ったことは特筆に値するが、結果的に準優勝する強豪が2連勝で早々に16強入りを決め、控え中心の布陣で臨んだ消化試合。22年大会でアフリカ勢初の4強入りしたモロッコや10年南アフリカ大会で8強入りしたガーナ、02年日韓大会8強のセネガル、1990年イタリア大会8強のカメルーン、16強3度のナイジェリアと比べると影は薄い。
理由の1つは強烈な個性の不在だ。個の身体能力に頼りがちなアフリカ勢にあって組織的なサッカーが安定した成績につながってきたが、爆発力には欠け、それゆえに対策も立てやすい。日本との対戦成績は2002年日韓大会を含めて1勝5敗。フィジカルが強いアフリカ勢を苦手にしてきた日本にとってはくみしやすい相手だった。
今大会もアフリカ予選で組織力を生かし、9勝1分けに無失点という好成績で突破を決めたが、アフリカ選手権16強敗退を受けて1月にトラベルシ監督を解任。後任のラムシ監督はチーム再建に失敗し、組織力が売りだった守備陣が乱れた。W杯直前の親善試合ベルギー戦と1次リーグ初戦のスウェーデン戦で2試合連続5失点。日本戦を控えた中での電撃的な解任劇でルナール新監督を迎えた。
22年カタール大会でサウジアラビアを率いてアルゼンチン撃破の大番狂わせを演じた指揮官が短期間でどれだけチームを建て直せるか。アルゼンチン戦のハーフタイムに「メッシがボールを持ったら、ディフェンスで激しく行け。ボールを持っている奴には全員でプレッシャーをかけるんだ。それができないなら、スマホを取り出してメッシと記念写真でも撮ってこい」とゲキを飛ばし、2―1での歴史的白星に導いた。
就任直後にはチュニジアのイレブンに早速「このユニホームに袖を通す時、それが何を意味するのか理解しなければならない。ただの布切れじゃない、祖国、国旗、そしてチュニジアという国家全体を背負っているんだ」などとカツを入れたという。個性派の指揮官を迎え入れたチームがどう変わるか。日本戦で成果が問われる。
【チュニジアスタメン】
GK 16 ダハメン
DF 2 アブディ
3 タルビ
4 レキク
6 ブロン
20 バレリ
MF 10 メジブリ
17 スヒリ
25 スリマン
26 トウネクティ
FW 8 サード
