3月に退職して夫の扶養に入り、現在は無職です。私宛てに「住民税10万円」の通知が届いたのですが、扶養に入れば税金はかからないのではないですか?

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「無職になって扶養に入れば税金はかからない」と思われがちですが、今回のケースで退職後に届いた住民税10万円は、原則として支払う必要があります。なぜなら、住民税は「現在」ではなく「前年の所得」を基準に計算されるためです。   本記事では、無職の方に住民税の通知が届いた仕組みを解説し、住民税未納時の注意点についても詳しくお伝えします。

なぜ無職なのに届く? 住民税が「前年の所得」を基準に後から課税される仕組みめ

3月に会社を退職して現在は無職になり、配偶者の扶養に入っているにもかかわらず、手元に10万円もの住民税の通知が届くと驚いてしまうものでしょう。「無職になって扶養に入れば税金はかからないのでは」と疑問に思うかもしれませんが、これには住民税独特の課税タイミングが関係しています。
所得税はその年の所得から差し引かれますが、個人住民税は「前年の所得」を元に計算される仕組みです。
つまり、3月に退職して現在は収入がなかったとしても、今回届いた10万円の通知は、昨年1年間に会社員などとして働いて得た所得に対して課税されたものです。現在の職業や扶養の有無にかかわらず、過去の所得に対する納税通知書が届いたということになります。

夫の扶養と本人の住民税は別に考える必要があるめ

今回のケースで夫の扶養に入った場合、確かに夫の税金負担が軽減される「配偶者控除」や「配偶者特別控除」の対象にはなる可能性があります。しかし、これらはあくまで「夫の所得税や住民税を軽減するための仕組み」であるため、ご自身が過去に得た所得に対して課される税金がなくなるわけではありません。
しかし、現在の収入状況からすると、10万円という住民税の通知額に驚く人もいるかもしれません。その背景には、住民税の仕組みに関する主に3つの理由があります。
1つ目は、先述の通り「過去の所得」に対する課税だからです。
2つ目は、会社員時代は毎月の給与から天引き(特別徴収)されていた住民税が、退職したことによって、自宅に届く納付書で自分で支払う方法(普通徴収)へと切り替わったためです。これまで意識しにくかった税負担がまとまった金額として見えるようになり、高額に感じられる場合があります。
3つ目は、住民税の課税方法が関係しています。住民税の「所得割」は所得に応じて課税されるため、前年に一定の収入があった場合には、現在の収入状況とのギャップから負担が大きく感じられることもあるでしょう。

住民税を放置するとどうなる? 未納時の注意点め

住民税は、行政サービスの運営や地域社会の維持に活用される税金です。総務省によると、個人住民税は「地域社会の費用を住民がその能力に応じて広く負担し合う」という、いわば「地域社会の会費」のような性格を持った税金であると位置づけられています。
現在無職であっても、納税義務がなくなるわけではありません。納期限までに住民税を納付しなかった場合には、納期限の翌日から納付日までの期間に応じて延滞金が発生する場合があります。
さらに、督促状が届いてもなお未納の状態が続くと、最終的には給与や預貯金などの財産が差し押さえられる法的処置がとられることもあります。どうしても支払いが困難な場合は、そのまま放置するのではなく、速やかにお住まいの市区町村の役所窓口へ行き、相談をすることが大切です。

まとめ

住民税は前年の所得を基に計算されるため、今年1年間の所得が住民税の非課税基準以下であれば、翌年度の住民税は課税されない可能性があります。今回の10万円の請求は、現在無職であれば大きな負担に感じるかもしれません。
しかし、住民税は前年の所得に対して課税される仕組みであることを理解し、納付が難しい場合は自治体へ相談するなど早めに対応することが大切です。制度の内容を正しく把握することで、将来の家計管理にも役立てやすくなるでしょう。
 

出典

総務省 政策 地方行財政 地方税制度 やさしい地方税 個人住民税
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー