不安症に効果的な薬とは? 服用期間や副作用、効かない場合など、薬の不安を一挙解決!
次から次へと気がかりなことが思い浮かび、不安で、不安でたまらない――そんな状態が続くことがあります。「心配性」「怖がり」など、性格や気質の問題のようにとらえられがちですが、生活に差し障りが生じるほどの現れ方であれば「不安症」という病的な状態ととらえられます。
「不安をなくそう」「不安になるのを避けよう」とすればするほど、不安は強く大きくなり、不安にとらわれやすくなっていきます。書籍 『不安症がわかる本 とらわれから抜け出す』から、「不安」とは何か、といった基礎知識をはじめ、さまざまなケース例とともに不安へのとらわれから抜け出す方法を具体的に紹介します。
抗不安薬は一時しのぎ。長くは使わない
不安が続いているとき、脳は軽い興奮状態になっています。抗不安薬により脳の興奮が鎮まると、眠れるようになったり、落ち着いたように感じられたりします。
ただし、抗不安薬がもたらす効果は一時的なものです。薬によって作用が続く時間は異なりますが、鎮静効果はずっと続くわけではなく、不安感受性がやわらぐわけではありません。
長期間服用し続けると耐性が生じ、効果を実感するのに必要な量がどんどん増えていきます。薬がないことが不安を生み、薬なしでは過ごせない、依存の状態に陥る恐れもあります。
■抗不安薬の特徴
抗不安薬は、精神安定剤ともいわれます。睡眠薬として処方されることもあります。
〇使い方
多くは「頓服薬」として使われる
症状が強いときに必要に応じて服用することを「頓服」といいます。抗不安薬は頓服薬として処方されることが多いのですが、1日に1〜数回、定期的な服用がすすめられる場合もあります。
〇効果
脳の神経細胞の興奮を鎮める
多くの製剤がありますが、ベンゾジアゼピン受容体に作用してGABA という神経伝達物質を活性化させる、ベンゾジアゼピン系の薬が中心です。
GABA には脳の神経細胞の興奮を鎮める作用があり、結果的に催眠・鎮静の効果がもたらされます。
■頓服の場合に起こりやすいこと
頓服薬として処方される抗不安薬は、短時間で作用するものが大半です。「これを飲んだら楽になる」という実感から、予防的に飲むようになることもあります。
うつ病ではなくても抗うつ薬が使われる
パニック症、社交不安症、うつ状態などに対する治療薬として承認されているSSRIは、脳内のセロトニンを増やす働きのある抗うつ薬です。
毎日定期的に服用するうちに脳内の神経伝達物質のバランスが調整され、不安感受性が下がっていくことが期待できます。
ただし、不安感受性が下がっても、考え方や行動が自然に変わるわけではありません。薬を服用しながら、これまで避けていたことや、もともとやりたかったことに挑戦していくと、治療の効果をさらに高めることができます。
■抗うつ薬の特徴
不安感受性が高い人は、抗うつ薬の内服が効果的です。長期的に服用するのが基本です。
〇使い方
毎日、定期的に服用する
抗うつ薬は1日1〜2回、定期的に服用します。抗不安薬のような即効性はなく、服用を始めて1ヵ月ほどで効果を実感できます。
〇効果
不安感受性を下げる
SSRI にはセロトニンという神経伝達物質の量を増やす効果があります。セロトニンは、気分や感情との関連が深い神経伝達物質のひとつです。神経伝達物質のバランスが整うことで、過剰な不安や恐怖を感じにくくなります。
抗うつ薬の種類によっては、セロトニンだけでなく、ノルアドレナリン、ドーパミンなど、ほかの神経伝達物質を増やす働きもあります。
■まずは試してみよう
長期間にわたって毎日服用を続けることにためらいを覚える人もいるでしょう。しかし、状態によっては薬の服用は大きな助けになります。
まずは試してみて、効果をみながら上手に利用していきましょう。
