【新名神6人死亡事故】ながらスマホで「TikTokを見ていた」検察側主張 被告の女 起訴内容認める
3月、三重県亀山市の新名神高速でトラックが乗用車に衝突するなどし、子ども3人を含む6人が死亡した事故。過失運転致死の罪に問われている広島県安芸高田市の無職・水谷水都代被告(54)の初公判が、10日午後2時から津地裁で開かれました。
事故当時、現場周辺では工事のため時速50キロの速度規制が行われていました。
起訴状などによりますと、水谷被告はスマートフォンの画面を見ながら、制限速度を30キロ以上超える時速82キロでトラックを運転し、事故を起こしたとされています。
グレーの服と黒のズボン姿の水谷被告は、起訴内容に対し、間違っていることはないか問われると「いや、ありません」と話し、起訴内容を認めました。
続く冒頭陳述で、検察側が主張したのは…。
「被告人は、日常的にダッシュボードのスマホホルダーにスマホを置き、SNSの動画を見ながら運転していた。事故の直前は『TikTok』で料理動画を見ていて、スクリーンショットを撮影しようと、約13秒間、脇見をしながら時速82キロで運転していた」
さらに、少なくとも事故現場の1キロ以上手前から“ながら運転”を始めていたと指摘しました。
一方、弁護側は冒頭陳述を行いませんでした。
遺族も初公判を見守る大阪のテーマパークに向かう途中だったという、静岡県袋井市の5人家族。
父親の松本幸司さん(45)、母親の恵梨子さん(42)、事故当時小学5年の莉桜さん(11)、小学2年の壮眞くん(8)、5歳の彩那ちゃんです。
そして兵庫県へ帰省する道中だった、埼玉県草加市の高峰啓三さん(56)。
それぞれの遺族も、10日の初公判を見守りました。
「検察側からは、遺族の厳しい処罰感情が読み上げられました。水谷被告は終始うつむいたままでした」(記者)
閉廷後、遺族の代理人が取材に応じました。
「被告人の真摯な謝罪の気持ちは、一切伝わってこなかった。これをきっかけに何か社会が変わらないと、6人の命が無駄になってしまう」(松本さん一家の遺族代理人)
「(遺族は)大型トラックを使った殺人だという気持ち。過失運転致死の範囲で最も重い厳重な処罰を考えている」(高峰さんの遺族代理人)
スマホの“ながら運転”が引き起こしたとみられる痛ましい事故に下される司法の判断は…。
8月31日には、水谷被告への被告人質問が行われる予定です。
遺族がコメントを発表10日の初公判後、事故の遺族がコメントを出しました。
高峰啓三さんの妻・次男・四男のコメントです。
「長年にわたり、地元で女子小学生にバレーボールの指導を行っており、3月20日からの3連休も、その指導や練習試合を行う予定でした」
「(水谷被告に対し)およそ大型トラックのプロドライバーが行う運転とは思えない、無責任極まりないものだと感じています。このような無責任な運転によって大切な夫、父を亡くしたことは本当に悔しく、また被告人に対しては怒り、憤りしか感じません」松本さんの遺族のコメントです。
「私たち遺族としても、このような悲惨な事故が起きないことを強く望みます。この事故をきっかけとして、運転中の携帯使用に関する厳罰化等の法改正も含めた検討をしていただきたいと考えております」
「そのためには、どのような家族が亡くなってしまったのかを、リアリティをもって報道して頂くことも必要かと考えます。社会がよい方向に変わるように期待をもって、亡くなった家族の写真を提供させていただきます」