株で100億円稼いだ男「1ヶ月で42億円」失った全顛末。地獄の往復ビンタから“1ヶ月で20億円”取り戻すまで
2026年2月、株式投資による総利益が100億円(税引き後)という金字塔を打ち立て、投資界隈に衝撃を走らせた。しかし、好事魔多し。直後に発生したイラン情勢の緊迫化による相場急落に直撃し、3月の1か月間でマイナス42億円という、常人には想像を絶する損失を被ることになる。
2010年、100万円を元手にサラリーマン時代に株式投資をスタートし、3年で1億円、7年で10億円を突破。今回、わずか1か月でなぜそれほど大きな損失となったのか。右肩上がりの相場も地獄の底も見てきたSTFさんに、その「敗因」と地獄からの復活、そして混迷の時代を生き抜くための投資哲学を聞いた。
◆◆16年目で初の“罠”「最大効率で往復ビンタを食らった」
名だたる億り人たちからも一目置かれるSTFさんが、なぜこれほどの巨額マイナスを喫したのか。彼は淡々と、その「構造」を分析する。
「2月末に100億円の大台に乗せましたが、そこからが地獄でした。3月の1か月で、確定損と含み損を合わせてマイナス42億円。
原因を一言で言えば、激しいリバウンド(反発)を挟みながら下落していく相場に翻弄され、『最大効率で往復ビンタを食らった』ことに尽きます」(STFさん)
STFさんの基本戦略はシンプルだ。「相場が崩れればポジション(持ち株)を減らし、上昇局面では一気にアクセルを踏む」というもの。
「これまでのショック相場は、一方的に下げて、一方的に戻るのが定石でした。だから下げ局面ではポジションを縮小し、底を打って反転した瞬間に買い戻せば、一時的に被弾しても反発で取り返せた。
ところが今回は違った。16年の投資人生で経験したことがない、初めてのパターンでした」(STFさん)
この数年を振り返っても、2025年4月の「関税ショック」や、2024年8月の「令和のブラックマンデー」など、記録的な暴落はあった。しかし、それらは急落後の反発も極めて速やかだった。
対して、2026年3月の相場は「初めての経験だった」とSTFさんは振り返る。
「3月の相場は、一方的に下がるのではなく、日経平均株価が大きく下がっては1000円、2000円上昇し、またそこからドーンと下がる。ところが、また大きくリバウンドして、またドーンと下がる。こんなパターンが繰り返されたんです。
私は信用取引で、通常3倍程度のレバレッジをかけています。レバレッジをかけている以上、リスク管理から損切りはセットで必要です。だから相場が下がればポジションを減らす必要があります。
しかし、大きく下げた後に1000円、2000円と力強く反発する。ここで『下落は終わった』と判断してフルレバレッジ(信用取引の全力買い)で買い戻すと、そこからさらに奈落へ突き落とされる。このサイクルが何度も繰り返されたのです。
下がったら投げ、上がったから買ったものの、また下がる。このサイクルを繰り返し、最大効率で往復ビンタを食らってしまった。これが今回の損失の本質的な理由です」(STFさん)
個別銘柄のミスではなく、ボラティリティ(価格変動)の激しさに対応しきれなかった「ポートフォリオ管理の敗北」だと分析している。
「相場が荒れてボラティリティが激しいときは、どちらに振れるかわからないのだから、ポジション量自体を縮小しないといけません。それがうまくできなかった、ということです。
反省点として言えば、結果的に一時的なリバウンドだったのに『下落が終わった』と思ってフルレバで買ったのが間違いでした。
