「いつまでも主流派で」 「高市グループ」発足を主導した麻生氏の本音のホンネ
設立の背景に何があったのか
高市早苗首相(自民党総裁)を支える議員グループが発足した。麻生太郎副総裁が茂木敏充外相や小泉進次郎防衛相、小林鷹之政調会長らに声をかけ、いずれも発起人に名前を連ねている。グループの目的は何なのか。
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グループの名称は「国力研究会」(JiB)。JiBは昨秋の総裁選で首相がスローガンとして掲げた「JAPAN IS BACK」の略。高市氏は2024年8月に『国力研究 日本列島を、強く豊かに。』(産経新聞出版)を出版しており、国力研究会の名称はそれにちなんでいるとされる。
設立の背景に何があったのか。
「裏金問題で解散を余儀なくされた旧派閥がムクムクと息を吹き返したり新たなグループができたりといった状況が続き、その動きに高市氏はイライラを募らせていました。一方で高市氏を支えるグループは存在せず、側近の木原稔官房長官がボスである高市氏に気を遣って“何らかのグループを”と折に触れて話していたということはありました」

と、政治部デスク。
高市チルドレンを
2月の衆院選で大勝したのは自民への信認というよりはむしろ高市氏個人への期待を反映してのものだったとおおむね評価されている。
「高市氏のおかげで当選できた議員は多く、いわゆる高市チルドレンをうまく抱き込んでグループ化したとしても何ら不思議ではなかったのですが、そうなりませんでした。率先して動く人がいなかったからです。かなり異例のことではありますが」(同)
それでも今回グループが生まれたのは、高市内閣の支持率が発足から半年を経過してもなお高いレベルを維持しているという点があるようだ。
「ここまで異次元の支持率をキープしていることは間違いありません。永田町の政治日程を見ると、直近の国政選挙は2028年夏の参院選までありません。衆院選で大勝しましたし支持率がとにかく高いため解散に打って出るメリットはゼロ。高市氏の総裁任期は2027年9月までで、それ以前に大きなイベントは永田町においてないですね」(同)
安倍元首相が
今回のグループ発足にあたって発起人に名を連ねたのは、麻生氏のほか、茂木敏充外相、小泉進次郎防衛相、加藤勝信政治制度改革本部長、西村康稔選対委員長、萩生田光一幹事長代行、小林鷹之政調会長、中曽根弘文憲法改正実現本部長、松山政司参院会長、有村治子総務会長、山谷えり子拉致対策本部長の11人だ。
「去年の総裁選で高市氏と相まみえた小泉氏と小林氏は入っているのに林芳正総務相らが外されているなどといった指摘はありますが、旧派閥横断的にオール自民で高市氏を支えようというスタンスが見られますね。その意味では派閥そのものというよりは議連に近い性格があるとも言えるでしょう。麻生氏が今回動いたのは事実で、背景にあるのは盟友の安倍晋三元首相がうまくできなかった後継者育成がポイントとしてあるようです。加えて“いつまでも主流派”という自身の目標も反映されているようですね」(同)
フォーエバー主流派
「永田町は常に“一寸先は闇”ですから、たとえ高市政権であっても何ら安定した状態にあるわけではありませんが、特に何か大きな事態が発生しない限り来年9月の総裁選で高市氏を交代させようという動きが盛り上がってくるというのはなかなか考えづらい。グループの発起人に名を連ね、大臣や党幹部を務めている人たちが総裁選に出馬というのもナンセンスと捉えられますから、総裁選はほぼ無風で終わる可能性も出てきました」(同)
高市氏としてもそれは渡りに船というところなのだろう。
「そうですね。衆院選大勝の“ご褒美”としてそれなりの長期政権は保証されてしかるべきと考えていても不思議ではありません。が、麻生氏が想定しているのは来年の総裁選以降の“高市氏のレガシー政策シフト”です。高市氏がやりたいこと、将来的に教科書に載りそうなことをやり遂げるのを支えて見届けつつ、タイミングを見計らって次の人材にバトンをつなぐという流れですね。今回の議連から後継総裁・首相が輩出すれば麻生氏あるいは麻生派は主流派として振舞えるとの算段があるのでしょう。参院での勢力拡大と自身の発言力をさらに増すべく、気脈を通じる榛葉賀津也氏を通じて国民民主党を連立政権へ引き入れることにこれまで以上に熱量を上げる可能性も指摘されています」(同)
次回総裁選の頃には麻生氏は87歳となる。その「フォーエバー主流派」戦略はいつまで有効だろうか。
デイリー新潮編集部
