手術は避けたい?肩・膝・股関節の痛みを改善する治療の選択肢【医師解説】
加齢とともに、体にガタがきていることを実感する人は多いはず。変形性股関節症や膝関節症などの治療で用いられる「再生医療」は、体が本来持っている能力を最大限に活かし、痛みなどの症状改善が期待できる治療法です。しかし、一方で「副作用は?」「リスクはないの?」といった疑問も浮かぶと思います。そこで今回は、肩、膝、股関節の悩みに対する治療法にはどのようなものがあるか、「いでた整形外科クリニック」の出田先生に解説していただきました。
監修医師:
出田 聡志(いでた整形外科クリニック)
自治医科大学卒業。その後、長崎医療センター、福岡大学病院、長崎県上五島病院、長崎県島原病院などで経験を積む。2020年、長崎県島原市に「いでた整形外科クリニック」を開院。日本整形外科学会 専門医・指導医・認定スポーツ医・認定リハビリテーション医。難病指定医、日本DMAT隊員、厚生労働省緩和ケア研修会修了医師。
編集部
加齢とともに、肩・膝・股関節などの体の痛みを抱える人が多い印象です。一体、どのような治療法があるのでしょうか?
出田先生
生活習慣の改善に加えて、基本的には薬物療法がおこなわれます。薬物療法では、抗炎症や鎮痛効果のある薬を内服したり、患部へ塗布したりすることによって炎症や痛みを改善します。また、関節内にヒアルロン酸を注射して関節の動きをなめらかにしたり、炎症を鎮めたりすることもあります。そのほか、リハビリテーションを通して機能の改善を図ることもあります。このように手術を伴わない治療法を「保存療法」と言います。
編集部
これらの治療で、完全に体の症状が出なくなるのですか?
出田先生
いいえ。多くの場合、肩や膝、股関節の疾患は加齢とともに悪化していきます。そのため、薬剤による治療では一時的な効果しか期待することができず、根本的に治療することは難しくなります。
編集部
では、根本的に治療するにはどうしたらいいのですか?
出田先生
基本的には手術が推奨されます。手術によって損傷の激しい関節を人工物に置換したり、骨を切って傾きを変え、負担の出にくい角度に調整したりするのです。しかし、年齢の問題や現在抱えている内科疾患などの影響により、手術が受けられない場合もあります。また、手術をすることで、これまでできたスポーツができなくなるなど、生活に一部の制限が課される場合もあります。そのため、どうしても手術を選択できないという人も少なくありません。
編集部
そのような場合には、どうしたらいいのでしょうか?
出田先生
現在、注目を集めているのが再生医療です。再生医療は、従来の保存療法と手術療法の中間に位置するものと考えられ、これまでなら手術をするしかなかった重症度の高い患者さんでも、再生医療を選択することで手術をせずに済むというケースは少なくありません。
※この記事はメディカルドックにて<加齢とともに体にガタがくる… 肩・膝・股関節の痛みの治し方はご存じですか? 医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
