SNS、動画サイトではダメ…認知症予防に効果的「脳を活性化させる」スマホの使い方
「スマホ依存」が脳に与える影響が問題視されています。たしかに、SNSや動画の「無限スクロール」は脳を活性化させていない状態だと言えますが、使い方次第ではボケ防止にも役立つガジェットになりえます。
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スマホのカメラで認知症を防げる
スマホを使ううえで意識したいのが、脳の使い方のバランスだ。コンテンツが次々と降ってくるスマホは、漫然と使えば受け身の使い方に偏りがちになる。ダラダラとSNSや動画サイトを眺めるばかりでは、認知機能は衰えてしまう。自分から働きかけ、考え、判断するという能動的な行為を意識的に取り入れることが大切だ。理化学研究所革新知能統合研究センター認知行動支援技術チーム・チームディレクター大武美保子氏が語る。
「認知症予防においては、最近起きたことを覚え、それを短期間で思い出すことがとても重要です。積極的に外の世界の情報を見て感じて取り入れることで脳が活性化されます」
とはいえ、意識的に「最近のことを覚える」習慣をつけるのは難しい。これには、スマホに標準で備わっているカメラ機能が助けになる。
「カメラ機能を使って、気になったものをとにかく撮影する習慣をつけることをオススメします。認知症予防には日記が効果的だと言われますが、毎日続けるのはハードルが高い。スマホでの撮影は、簡単にできる日記と言えます。外出先で気になるものを撮り、夜に3〜5枚見返す。それだけで、効果が期待できます」(大武氏)
社会的孤立が認知症のリスクを高めることは、医学的にも広く知られている。撮った写真を家族や知人にLINEで送ってみて、コミュニケーションを始めてみるのもいいだろう。
AIに今日のご飯を相談する
さらに一歩踏み込んだ使い方として、医療法人すずらん会たろうクリニック院長の内田直樹氏が勧めるのがAIの活用だ。
「AIに話しかけると、自分の考えを言葉にする力が鍛えられます。気になることを質問し、返ってきた答えについてさらに考える。そのプロセス自体が脳を能動的に動かします」
AIを使ったことがないという人におすすめなのが、「Gemini」と呼ばれるサービスだ。Googleが提供するAIアシスタントで、アプリをダウンロードしてもいいし、スマホのブラウザで「gemini.google.com」にアクセスし、Googleアカウントでログインするだけでも使える。あとは話しかけたいことを入力するだけだ。
「最初は『今日の夕飯、何がいいかな』『明日の天気は晴れる?』といった軽い質問から始めればいいでしょう。慣れてきたら、手紙を書く際の文面を教えてもらったり、旅行の計画を一緒に考えたりもできます。物知りな話し相手がいつでもスマホの中にいる、そんな感覚で使ってみるといいでしょう。
AIは今や特別なツールではなく、検索エンジンや家電にも静かに組み込まれ始めています。使いこなせるかどうかで、生活の利便性だけでなく、脳への刺激にも大きな差がつく時代がすぐそこまで来ているのです」(内田氏)
スマホを使いこなせるか否か。その差が、これからは老化の分かれ道になる。
「週刊現代」2026年4月27日号より
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