13日、国際通貨基金(IMF)・世界銀行グループ会議に向け米ワシントンDCのIMF本部に設置された舞台。[写真 AFP=聯合ニュース]

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国際通貨基金(IMF)が韓国の国内総生産(GDP)に対する一般政府負債(D2)の比率が2029年に60%を超えるだろうという見通しを出した。IMFは韓国を「今後負債比率が有意味に増加する国」に分類した。

IMFは16日、「財政点検報告書」4月号を通じ、韓国のGDP比の政府負債比率が今年の54.4%から2029年には60.1%に上昇し、2031年には63.1%まで上がるものと予想した。一般政府負債は中央・地方政府債務(D1)に非営利公共機関の負債まで含んだ概念で、国際比較に使われる指標だ。

負債比率上昇のスピードは昨年10月当時の見通しよりもやや緩やかになった。当時IMFは2028年に60.9%で60%を超えるとみていたが、今回は1年遅くなった。ただ、これは政府が資金を借り入れるスピードが落ちたというよりは、GDP成長見通しが引き上げられた効果によるところが大きい。IMFは今年の韓国の名目成長率(物価上昇率含む)見通しをこれまでの2.1%から4.7%に引き上げた。半導体景気回復にともなう輸出増加などを反映した結果だ。

それでも韓国の負債増加スピードは依然として速い方に属する。IMFが先進国経済圏として分類する41カ国のうち、今年から2031年まで韓国より負債増加スピードが速いのは米国、エストニア、ベルギー、スロバキアリトアニア、ドイツの6カ国だけだ。これらの国は韓国と違いいずれもドルやユーロなど基軸通貨を使っている。IMFは韓国をベルギーとともに「負債比率が有意味に上昇する国」に分類した。

通常韓国のような非基軸通貨国は有事の際に自国の通貨を印刷して負債を返すことができる基軸通貨国よりも負債比率を厳格に管理しなければならない。IMFの見通しの通りであるならば、韓国の負債比率は来年56.6%で、先進非基軸通貨国11カ国の平均である55%を初めて上回ることになる。2031年には平均の54.4%より8.7ポイント高くなる。非基軸通貨国11カ国のうち負債増加スピードが最も速いため格差がさらに広がることになった。

IMFは中東情勢悪化により各国政府の財政状態が悪化する恐れがあるという懸念も出した。高齢化など人口構造の変化という定数に加え、中東情勢悪化による支出圧迫で各国の負債負担がさらに増える可能性があるという説明だ。人工知能(AI)も両刃の剣だ。IMFはAIによる生産性向上により負債負担が緩和されるかもしれないが、期待が鈍化する場合には投資減少と金融市場調整により財政に悪影響を与える恐れがあると分析した。特に半導体輸出の割合が高い韓国は実体経済への衝撃に弱いといえる。

IMFはエネルギー価格上昇への対応と関連し、「社会的弱者に対して対象を明確に決め決まった予算の範囲内で一時的に支援する必要がある」と指摘した。韓国政府もこの日、「IMFの提言趣旨とともに、社会的弱者や影響のある業種を中心に原油高支援金とエネルギーバウチャーなどを支援している」という説明を出した。ただ韓国政府は今回の追加補正予算を通じて全国民の70%に当たる約3580万人に1人当たり10万〜60万ウォンを支給することにした状況だ。