「世界的なカネ余り」で億万長者が爆増…超富裕層が「お金」よりも大事にしているもの

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本物のお金持ちは、合理的で派手さとは無縁だ。彼らの心をつかみ、日本でマネーを落としてもらうために、その思考と嗜好を知る必要がある。

本当の「おもてなし」ってなんだろう

高市早苗政権は「観光立国」を実現するという目標を掲げ、年間4000万人前後のインバウンド(訪日外国人観光客)を'30年までに年間6000万人にまで増やすとしています。この目標をもとに、日本では外国人を丁寧にもてなし、日本特有の善さを感じてもらおうと「おもてなしの強化」を進めています。

しかし、本当に訪日客、特に日本に多額のおカネを落としてくれる超富裕層たちは、日本に「おもてなし」を求めているのでしょうか。観光業をより強くするためにも、彼らが本当に望むものを分析する必要があると考えています。

こう語るのは、マリブジャパン代表取締役の高橋克英氏である。金融コンサルタントとして国内外の富裕層の性格と動向に精通している高橋氏がその知見を凝縮した書籍、『超富裕層に「おもてなし」はいらない 世界の一流が日本に惹かれる本当の理由』(講談社+α新書)が発売された。日本にやってくる本物のお金持ちは、何を求めてこの国にやってくるのか。

スイスの投資銀行UBSによると、富裕層は世界に約6000万人いるとされ、その数は年々増加しています。これは「世界的なカネ余り」が大きな理由です。先進国が金融緩和政策を続け、市中にあふれたマネーが株式や不動産市場に流入。資産価格が上昇し、富が富を生むサイクルに乗った人が増えたのです。

ニセコはバブルなのか

日本にも「億万長者」が約273万人いますが、六本木などに行くと昼から優雅にショッピングや食事を楽しむ若い世代を目にします。彼らは昼夜働く必要がなく、高級車やワインなど贅沢品を買って過ごす、「働かなくてもいい時代」を生きている人々です。

こうした新しい時代のセレブにとって大切なのは「お金より貴重な時間をどう使うか」。それが、思い思いの時間を過ごせるリゾートの活況につながっています。

中でも北海道・ニセコは、世界の超富裕層が訪れる日本のリゾートの代表的存在です。「ニセコはバブルだ」と見る向きもありますが、それは誤解です。パウダースノーや雄大な景色は魅力ですが、それだけなら世界にもたくさんあります。

ではなぜ世界中の超富裕層がわざわざニセコを訪れるのか。それは、この地には富裕層向けのインフラが揃っているからです。「パーク ハイアット」などの名だたる外資系高級ホテルやリゾート地を区分所有できるホテルコンドミニアム、空港直結のチャーターヘリが整備されるなど、世界共通のプレミアム感があることが富裕層を惹きつけているのです。

【後編を読む】「おもてなし」は本当に必要?日本に訪れる超富裕層が「求めているもの」

週刊現代」2026年4月27日号より

【つづきを読む】「おもてなし」は本当に必要?日本に訪れる超富裕層が「求めているもの」