WRC 世界ラリー選手権】第4戦 ラリー・クロアチア(デイ3/日本時間4月12日)

【映像】共感呼んだ粋な光景(実際の様子)

 12日まで開催されたWRC(世界ラリー選手権)第4戦「ラリー・クロアチア」で、日本人ドライバーの勝田貴元(トヨタ)が前戦に続き2連勝を飾った。サファリ・ラリー・ケニアでの日本人34年ぶり優勝に続く、日本人初のWRC2連勝、そしてポイントリーダー浮上という歴史的快挙を達成したが、その劇的な幕切れの瞬間にラリーならではの粋な光景があった。

 波乱が起きたのは、競技最終日デイ3の最終ステージ(SS20)だった。優勝確実と見られていたヒョンデのエース、ティエリー・ヌービルは、同ステージ開始時点で2位の勝田に1分以上の大差をつけていた。しかし、ステージ序盤でまさかのアクシデントに見舞われる。右コーナーの立ち上がりでコントロールを乱すと、コース脇の土手に激突。マシンはフロント部分を大きく損傷し、タイヤパンクした状態で走行を余儀なくされ大失速を喫した。

 一方、直前にステージを走り終え、インタビューを受けていた勝田の元に驚きのニュースが飛び込む。合算タイムにより勝田がトップに浮上し、逆転優勝が事実上決まったことがインタビュアーから知らされたのだ。劇的な形での快挙達成となったが、その瞬間、勝田の表情に喜びの色はなかった。

 自身の優勝を知った勝田は、驚きの表情を見せつつも「それでも本当に残念です。ヌービル選手のことが可哀想です」とポツリ。ライバルに襲われた悲劇を真っ先に思いやり、一切喜ぶことなくコメントした。

 この勝田の行動や劇的な幕切れに対し、ファンからは「タカの人柄考えたら喜ぶよりもちょっとショックかもな」「うれしいけど、かわいそう」「悲しいドラマに」「これがラリーなんよ」といったコメントが続出。さらに「これ複雑だな…ヒョンデに優勝してほしいけど勝田も勝ってほしい…複雑すぎる…」「こんなことあるんやな」など、勝田の快挙を祝福しつつも、過酷な自然の中で戦うライバルを思いやる複雑な心境に寄り添う声が多く上がっていた。(ABEMAWRC 世界ラリー選手権2026』/(C)WRC