私は、カップが多少余ること自体は大きな問題ではないと考えています。小さいサイズを着けてバストを押しつぶし、位置が下がってしまったり、肩こりを感じたりするよりも快適に過ごしやすいからです。左右の胸の大きさに差がある方も多いので、その場合は基本的に大きい方に合わせますから、小さい方はカップが少し余ることになります。その場合は余った方にパッドを足すのがおすすめです。そのため、「迷ったら大きめ」を選んでいただければと思います。

◆数字より大切な“心地よさ”

――授乳が終わったママたちなどに「育乳ブラ」が人気ですが、普通のブラジャーとどう違うのでしょうか。

ちーちょろす:私は、胸を綺麗に保つためには、「育乳ブラ」を着ければ解決するということではなく、ご自身に合った正しいサイズのブラを着用していただくことが大切だと考えています。

「育乳」で大切なのは、正しいサイズでお胸が支えられている状態をキープすること。そのための機能性が高いのが、「育乳ブラ」と呼ばれている商品です。しかし、どれだけキープ力のあるブラジャーでも、体を動かせばズレますから、「育乳ブラ」の使用に関しても、こまめに寄せ上げすることが推奨されています。そのため、普通のブラジャーでも、お手洗いに行ったタイミングなどで、1日に何度かこまめに寄せ上げすることで、綺麗な状態を保つことが大事だと思います。

――下着に関して正しい知識を持つことには、どんなメリットがあると思いますか?

ちーちょろす:一番のメリットは、自分の身体を知れることだと思います。皆さん、ダイエットや筋トレは意識されることが多いのですが、ブラジャーについてはこだわっていなかったりするんです。身体は日々身につけているものの影響も受けると言われていますから、下着はすごく重要だと思います。

私が問題だと感じているのは、「苦しい」という感覚がわからない方が増えていることです。フィッティングをしていて、「苦しくないですか?」とお聞きしても、「苦しいかどうかわからない」と。普段から小さいサイズを着けていたりすると分からなくなってしまうことがあるんです。自分の身体なのに、苦しいのか、心地いいのかが分からないというのは、望ましい状態ではないと感じます。

正しい知識を身につけていただき、ご自身の身体の声を知ることで、毎日を快適に過ごせる下着に出会うきっかけとなれば嬉しいです。

<取材・文/都田ミツコ>

【都田ミツコ】
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。