この記事をまとめると

■2025年暦年の新車販売トップはホンダN-BOXで20万台超を維持

■軽自動車ではN-BOXが首位継続となるも2位との差は年々縮小傾向にある

■登録車はトヨタ車が上位を独占し販売内容でも他社を圧倒した

軽自動車はN-BOXが安定の首位だが……

 自販連(日本自動車販売協会連合会/登録車)と全軽自協(全国軽自動車協会連合会/軽自動車)から2025年12月単月締め車名(通称名)別新車販売ランキングが発表されると同時に、2025暦年(2025年1〜12月)締めで車名別での年間新車販売台数も発表されることとなった。

 自販連統計と全軽自協統計を合算した総合ランキング(含軽統計)を作成すると、暦年締めで2025年の年間新車販売台数トップは20万1354台を販売したホンダN-BOXとなった。ホンダは2026年1月8日にこのことについてのニュースリリースを発信している。暦年締め年間新車販売台数において、軽四輪車のみでの暦年締め年間販売台数トップは2015年以降その地位を維持しているかたちとなる。

 登録車も含む統計では、2017年以降2021年を除きトップとなっているとリリースには書かれていた。2024暦年比では97.6%、過去最高販売台数だった2019暦年締め年間新車販売台数25万3500台比では約79%となっている。2022年以降をみると、2023歴年に約23万台となったものの、2022暦年、2024暦年、2025暦年ともに約20万台強と横ばいが続いている。

 2023年には3代目モデルが10月に正式発売となった。それまで2代目が末期モデルセールを展開しており、2023年の販売台数ではそれが販売台数に反映されているといっていいだろう。そうなると、2024暦年、2025暦年と20万台に乗せるのがやっとというのを見ると、3代目がやや販売苦戦状況にあると統計数値だけを見ればいえるだろう。

 ただ、この中身まで掘り下げると興味深い事実が見えてくる。3代目になってから届け出済み未使用中古車が市場にあふれるようになったのだ。届け出済み未使用中古車は、販売台数の上積みや工場稼働率の維持などが目的とされている自社届け出(ディーラー名義などで在庫車にナンバープレートだけつけること)の副産物といっていい存在。そこまで深堀りすると販売苦戦がより深刻な状況ともいえる。

 軽自動車のみの統計で2位のモデルと販売台数を比較すると、2位のスズキ・スペーシアの販売台数に対して約121%であった。2024年は約124%(スペーシア)、2023年は約145%(ダイハツ・タント)、2022年は約187%(タント)、2021年は約146%(スペーシア)、2020年は約140%(スペーシア)となっている。

 N-BOXは2025暦年もトップを維持しているものの、2位との差が縮小傾向にあり、その「勝ち方」も過去とは変わってきているように見える。自社届け出が増えているように見えるなか、2位のモデルとの差も詰められているのだが、スズキやダイハツがN-BOX以上に自社届け出を増やしてトップを獲ろうという動きはない。ホンダの軽自動車販売はほぼN-BOX一択となっているが、スズキとダイハツでは豊富なラインアップをもっているので、ブランド別での販売台数トップのほうがより販売促進効果が高いのである。

登録車ではトヨタが台数でも内容でも他社を圧倒

 登録車のみでは、2025年12月単月同様にトップ10のうち8車がトヨタ車となり、2025年も「トヨタ一強」の年となった。トップ5はいずれもトヨタ車で、5位のトヨタ・ルーミーを除けばすべて10万台以上(月販平均1万台以上)を販売しており、登録車トップとなるトヨタ・ヤリス(含むヤリスクロス)は16万6533台(月販平均約1万3877台)となっている。

 8位には、8万6959台を販売したトヨタ・アルファードが入っている。HEV(ハイブリッド車)の売れ筋でも635万円するグレードを月販平均で約7246台も販売してしまっている。トヨタはトップ20以内に高収益車種といっていいモデルが6台もランクインしているのだ。国内販売で圧倒的な販売シェアを誇っているが、販売台数だけではなくその中身(どんなモデルが売れているか)でも他メーカーに圧倒的な差を見せている。

 トップ50圏外となるものの、トヨタbZ4Xが3697台を2025暦年で販売しており、その前年比は385.3%だ。2025年10月に改良モデルを発売しているのだが、2025年1月から9月までの累計販売台数は857台となっているので、10月から12月までの3カ月間で年間販売台数の約76%を販売したこととなる。ちなみに2025年12月単月だけでは前年同月4233.3%となる762台を販売している。

 ホンダの登録車で最上位は、登録車のみランキングで6位のフリードとなっている。その次は13位のヴェゼルとなっている。フリードは2024暦年比で105.9%となっており、ヴェゼルは2025年10月に改良を行っているので仕方がないともいえるが89.1%となっている。2024年にデビューしたWR-Vも前年比89.1%とふるわない。ZR-Vにいたっては2024年比49.1%となっている。いまどきどのメーカーでも登録車ではSUVが売れ筋になっているのに、ホンダではSUVの販売がいまひとつだ。

 コンパクトクロスオーバーSUVではスズキ・フロンクスが健闘しているものの、このクラスの販売王者となるトヨタ・ライズが10万台以上を販売し圧倒的な差をつけている。ホンダは2026年2月にCR-Vを発売予定としているが、日本ではボディサイズが大きいこともあり量販はなかなか期待できないだろう。

 日産は、登録車のみでのトップ50にはセレナ、ノート、エクストレイル、キックスしか入っていない。この4車を合わせても月販平均で1.5万台弱(ちなみにトヨタはトップ10に入っている8車だけで月販平均約7万1148台)となっている。しかもSUVのエクストレイルの元気のなさが目立っている。エクストレイル以下のサイズのSUVニーズすべてをキックスで受け止めるのには荷が重すぎるので、他メーカーへ流れるのは自然ともいっていいだろう。

 2025事業年度(2025年4月から2026年3月)締めでの年間新車販売台数でもN-BOXが軽自動車のみではなく総合順位でもトップはまず間違いないだろう。そして登録車ではトヨタ一強という結果は目に見えている。しかし、とくに軽自動車ではN-BOXの「勝ち方」を深堀りするのがいまから楽しみである。

2025暦年締め車名(通称名)別新車販売ランキング

 1位:ホンダ・N-BOX 20万1354台2位:トヨタ・ヤリス 16万6533台3位:スズキ・スペーシア 16万5689台4位:トヨタ・カローラ 13万8829台5位:ダイハツ・タント 12万4619台6位:ダイハツ・ムーヴ 12万2349台7位:トヨタ・シエンタ 10万6558台8位:トヨタ・ライズ 10万0851台9位:トヨタ・ルーミー 9万5221台10位:ホンダ・フリード 9万0437台11位:スズキ・ハスラー 8万7972台12位:トヨタ・アルファード 8万6959台13位:トヨタ・ノア 8万0065台14位:トヨタ・ヴォクシー 7万8760台15位:日産ノート 7万8123台16位:スズキ・ワゴンR 7万2520台17位:日産ルークス 7万1498台18位:日産セレナ 7万1465台19位:トヨタ・アクア 6万8499台20位:ホンダ・ヴェゼル 6万7239台21位:トヨタ・プリウス 6万3717台22位:三菱デリカミニ/eKシリーズ 5万8916台23位:スズキ・アルト 5万7553台24位:ホンダ・ステップワゴン 5万7053台25位:トヨタ・クラウン 5万6717台26位:ダイハツ・ミラ 5万5777台27位:スズキ・ソリオ 5万4417台28位:トヨタ・ハリアー 5万2653台29位:スズキ・ジムニー 5万0362台30位:ホンダ・フィット 4万6881台