寿命を延ばしてくれる!老化を遅らせることができる「コーヒーの飲み方」を医師が解説
コーヒーを飲むことによる健康効果はさまざまなものが報告されています。ただ、飲み方や分量などを間違えると、逆効果になってしまう場合もあるようです。そこで、健康にいい影響を与えやすいコーヒーの飲み方について、YouTubeチャンネルの登録者数が50万人を誇る、医師でヘルスコーチの石黒成治先生に教えてもらいました。
朝のブラックコーヒーは“寿命”を延ばす!
朝のブラックコーヒーの習慣が寿命を延長させるという研究結果が報告されました。
毎日1〜3杯のブラックコーヒーを飲む人は、全く飲まない人に比べて死亡リスクが14〜17%低下するというものです。
1日1杯飲む人ですでに16%低下していて、17%とほとんど変わらないので、3杯を飲んでも別に効果が上がるわけではありません。
つまり、寿命延長効果としては、1杯で十分ということでもあります。
特に、心臓血管疾患に関しての死亡リスクの低下は1〜3杯で認められましたが、4杯以上になると逆に効果が弱くなったので、やはり1〜3杯に抑えておくべきでしょう。
注目すべき点として、少量であればコーヒーに砂糖やクリームを入れても寿命延長効果はありましたが、砂糖や飽和脂肪を含むクリームを添加することで、そのメリットは消えてしまいました。
カフェインの摂取で“老化”を遅らせることができる
また、別の研究によると、朝のコーヒーが古来の長寿スイッチを作動させることも報告されています。
カフェインが細胞の中の燃料センサーであるAMPKを活性化させるということ。
AMPKとはAMP活性化プロテインキナーゼというもので、細胞のエネルギー不足を感知してスイッチが入る酵素です。
カフェインはAMPKを介してTORというもう1つの寿命に関わる経路のスイッチに影響を与えていることがわかったのです。
カフェインまずAMPKのスイッチを押して、それを通じて細胞の成長やストレス反応の制御をし、最終的にTORをオフにします。
AMPKのスイッチが入ると、細胞の中では細胞の寿命を伸ばすような効果、細胞の成長速度やDNAの修復が進み、細胞の寿命を伸ばして老化を抑制する効果が出ます。
なので、カフェインを摂取することによって、細胞レベルで老化を遅らせる働きがあることが認められたのです。
夕方以降に飲むと睡眠に悪影響なので要注意!
TORは、本来は細胞の育ち盛りを助けるスイッチです。
子どもの頃は働いてほしいですが、大人になってからTORが働き続けると、ダメージを受けた細胞が増えてしまい、がん化や老化が進みやすくなります。
なので、適度にAMPKのスイッチを押して、TORのシステムを抑えなければならないのですが、それに対してカフェインが非常に有効ということが示されました。
ただ、カフェインを過剰摂取すると動悸が起こる人もいるので、ブラックコーヒーが苦手な人は1杯、そうでない人も3杯までに抑えて、なるべく砂糖やクリームは加えないようにして、あくまでもブラックコーヒーを楽しむようにしてください。
カフェインに関しては個人差があるので、午後遅くからはできるだけ飲まないようにしたほうがいいです。
半減期を5〜6時間と考えると、夕方以降に飲むと残ってしまい、睡眠のトラブルになったり、睡眠中に脳の邪魔をしたりすることもあるので注意が必要です。
賢いコーヒーとの付き合い方をみなさんもぜひ意識して、健康的なコーヒーライフを過ごすようにしてください。
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画像提供:Adobe Stock
石黒成治先生
消化器外科医、ヘルスコーチ。
1973年、名古屋市生まれ。1997年、名古屋大学医学部卒。国立がん研究センター中央病院で大腸癌外科治療のトレーニングを受ける。その後、名古屋大学医学部附属病院、愛知県がんセンター中央病院、愛知医科大学病院に勤務する。2018年から予防医療を行うヘルスコーチとしての活動を開始。腸内環境の改善法、薬に頼らない健康法の普及を目的に、メールマガジン、YouTube、Instagram、Facebookなどで知識、情報を分かりやすく発信している。Dr Ishiguro YouTubeチャンネル登録者数は50万人超(2025年5月時点)。

