【社長・細貝萌の生き様】多忙な日々に拍車。関係各所との連係強化、次世代への投資でアカデミーのテコ入れにも注力する
「3月30日のホーム・ギラヴァンツ北九州戦当日を例に取ると、まず早朝4時45分から30分間ランニングに行き、うっすらと夜が明けるのを見ながら一日をスタートさせました。
その後、個人的な仕事のオンラインミーティングを消化して、正田醤油スタジアム群馬に到着したのが10時前。直後に取材を1本こなし、その後には飲食関係者のVIPルーム視察をアテンド。さらにグッズ製造・販売に携わっている会社との打ち合わせを行ないました。
試合直前にはVIPやスポンサー関係者をお迎えし、試合中はGMとして試合をチェック。終わった後もいろんな関係者と話す用事があるので、一日フル稼働という感じでしたね」と本人も苦笑していたほどだ。
まさに目まぐるしい日々を4か月過ごしたなか、彼自身もクラブ内やスポンサー、自治体など様々なところとの関係性がより深く理解するようになってきたという。
「クラブ内で言えば、『あの部署はよくスタッフ同士が話をしているな』とか『部によって横のつながりの濃淡があるな』といったことが見えるようになってきました。その現状を踏まえ、全ての組織が円滑に回るように仕向けていかないといけないという意識がより一層、強まりました。
それはスポンサーやパートナーの方々との関係性もそう。以前は関わりがあったのに今は離れてしまっている企業、お金を払っていただいているのに、それ以外の部分で関わりが薄い企業もありますよね。僕としてはクラブに様々なメリットを提供していただいている会社と良い関係でいたい。どうしたらより密で良好な関係を築いていけるかを考え続けています」と細貝氏はしみじみと語る。
2023年度の群馬のスポンサー収入は3億5000万円。2024年度もほぼ同等だったというが、J3に降格した今季は「大きく減るのではないか」という危惧もあった。しかしながら、新クラブトップの人望や知名度、真摯な姿勢、スタッフの努力もあって、2025年も何とか前年水準を維持できそうな見通しが立ちつつある様子だ。
今は3部リーグにいるクラブ規模を拡大していくためには、トップチームを強化し、カテゴリーを引き上げ、収入を増やしていくことが一番だが、同時に次世代への投資も必要になってくる。
群馬出身の細貝氏はザスパのアカデミーから、まだトップチームを担うような人材が出ていない現実を重く受け止め、テコ入れ策を話し合っている真っ最中だ。
「僕はドイツのレバークーゼンやヴォルフスブルク、ヘルタ・ベルリン、シュツットガルトのようなクラブにいましたから、アカデミー充実の大切さを痛感しています。Jの他クラブを見てもそうですけど、ユースからトップに上がる選手が定期的にいる。でもこのクラブの過去20年間を見ると、ユースからの昇格者がほぼ出ていないんです。
群馬県には僕の母校でJFA高円宮杯プレミアリーグに参戦している前橋育英を筆頭に、関東プリンスリーグ1部の桐生第一、2部の高崎健康福祉大学付属高崎などの有力校があります。けれども、ザスパのU-18は今、群馬県リーグ1部を戦っている状況。群馬県はサッカー少年の数も多いし、レベルも高いので、ザスパのユースももっともっと充実させられるはずです。
