「至らない部分が」湘南デビューのGK上福元直人が語る反省と手応え。自慢の足もとの技術は活かすも...
自身7クラブ目となる湘南でのデビュー戦は、ほろ苦い結果に終わった。だが、背番号99は、自身のプレーでチームの進むべき道を示した。
8月24日、湘南ベルマーレはJ1第28節で名古屋グランパスとホームで対戦し、0−1で敗れた。
湘南は前節の柏レイソル戦(1−2)の先発から、フィールドプレーヤーは変えずに名古屋戦へ臨んだなか、唯一、山口智監督が変化を加えた点があった。GKに韓国代表のソン・ボムグンではなく、今夏に川崎フロンターレから完全移籍で加わった上福元直人を起用したのだ。
左ストッパーで先発した鈴木淳之介も試合後に「ビルドアップで安心感があった」と上福元のプレーを振り返る。ただ、上福元本人は後悔が多かったようだ。
「湘南での初めての試合でしたが、チームを勝たせるために必要なことを考えながらプレーしていたつもりです。ただ、至らない部分がありましたし、それを真摯に受け止めたい。自分にできること、チームに与えていけるものを見つめ直して、たくましく成長する。責任を持って、この結果をつなげられるようやっていきたいです」
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ソン・ボムグンと上福元の特長の違いは明白だ。前者は196センチの長身を活かしたハイボールの処理と、スケールの大きなシュートストップが持ち味で、後者は巧みな足技と広範囲をカバーできる機動力に長ける。
上福元の名古屋戦でのビルドアップの貢献は先述の通りだが、守備範囲の広さが表われたシーンもあった。31分、敵陣でゲームをコントロールしていた際、ボールを奪われて相手FWのキャスパー・ユンカーに背後を狙われた。しかし、上福元が即座に前へ飛び出してクリア。ピンチを未然に防いだのだ。
シーズン後半戦からボール保持率を高めつつある湘南において、上福元はチームの“ポゼッション化”をさらに推し進めるには適したプレーヤーだと言える。
34歳の守護神は、敗れた名古屋戦を「守備の選手としては絶対にやられてはいけない、立ち上がりの締める部分で至らない点があった」としつつも、手応えを得られた一戦だったとも語る。
「自分のなかで、必要に応じてビルドアップのやり方を工夫しながらやりました。長短のボールの使い分けで良かった部分もあったと思います。ただ、自分の判断や相手が嫌がるような選択、周囲との連係も含め、もっと突き詰めていけば結果もついてくると思います。一つひとつの質にこだわって、来週の練習からやっていきたいです」
攻撃面の能力では、湘南のGKの中で上福元が最も優れていると言えるだろう。ただ、ソン・ボムグンを筆頭に、他の選手が安定感のあるセービングやハイボールの処理でこれまでチームを救ってきたのも事実。
次節以降、指揮官がどんな選択をするのか。湘南のGKの定位置争いに注目したい。
取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
