TikTokがデマや古い日本の津波情報を速報扱いでニュースとして配信していたことが発覚
TikTokが配信したニュースアラートに、数週間前に起きた地震情報やデマ・誤情報が含まれていたことがわかりました。アラートにはユーザーが作成した投稿の要約が含まれることもあったため、ユーザーの悪意が広く拡散してしまう危険性が指摘されています。
TikTok push alerts include fake news and weeks-old tsunami warning
https://www.ft.com/content/8f0a08c9-1ba6-4df5-a6bd-ac7d288e5ca2
TikTok Is Pushing Old and False News as ”Breaking” Alerts
https://www.howtogeek.com/tiktok-old-fake-news-alerts/
経済紙のFinancial Timesによると、TikTokが2024年1月の能登半島地震発生から3週間後に「BREAKING(速報)」と称して津波情報を発信したり、歌手のテイラー・スウィフトが「フロリダは人種差別主義者」と述べて全ツアーをキャンセルしたというデマを発信したり、MLBで活躍する大谷翔平選手が賭博で5年間の出場停止処分を受けたというエイプリルフールの投稿をニュースとして発信したりしていたとのこと。
こうした通知は「ニュースアラート」として表示され、通知をタップすると元の投稿を確認できるという仕組みになっています。ユーザーが元の投稿を見ればウソか真実かを判断できるかもしれませんが、通知だけを見た人は真実であると信じ込んでしまう可能性があるため、不正確な情報を「ニュース」として配信したTikTokに非難の声が寄せられています。
専門家によると、通知はアルゴリズムによってユーザーの好みに合わせて配信される可能性があるとのことですが、実際にどうやって機能するのかを尋ねられたTikTokは回答を拒否したとのことです。
TikTok、X、Metaなどのソーシャルメディアは、特に2024年11月の大統領選挙を控える中、プラットフォームの投稿内容を取り締まるための厳しい監視に直面しています。昨今はAIによるディープフェイクで現実と見間違えるような精巧な偽情報が拡散されることもあるため、各ソーシャルメディアはAIによる投稿も見極めなければなりません。
TikTokは2024年5月に「AIが生成したコンテンツの一部に自動的にラベルを付ける初の大手ソーシャルメディアになる」と約束し、誤情報の排除に取り組んでいるとのことです。
なお、今回配信された通知はTikTokにより削除されました。