この記事をまとめると

■「モンスタートラック」はアメリカで生まれたクルマ文化

■いまではスポーツのカテゴリーとして知られている

■モンスタートラックを日本に持ちこんだ場合は公道を走れるのだろうか?

モンスタージャムに出場するトラックのスペックとは?

「モンスタートラック」と呼ばれるカテゴリーのクルマを知っているだろうか。

 もともとはピックアップトラックを改造、パワフルな大排気量エンジンを積み、超大径タイヤを履かせるというアメリカで生まれたクルマ文化で、いまではタイマンレースやフィギュアのような技術を競うモータースポーツのカテゴリーとしてアメリカではお馴染みになっている。

 というわけで、アメリカにおいてもモンスタートラックは競技専用マシンではあるのだが、仮に日本に持ち込んだときに公道を走ることはできるのか、いくつかの視点から考えてみよう。

 写真や映像で見ていると、ボディに対して極端に大きなタイヤを履いているのでサイズ感がわかりづらいが、モンスタートラックの競技シリーズ「モンスタージャム」のサイトを見ると、ボディサイズなどのマシンレギュレーションが公開されている。

 (https://www.monsterjam.com/en-US/monster-jam-101)

 その数値を整理すると以下の通りだ。

 モンスター“ジャム”トラック

 全長:17フィート(約5.18m)

 全幅:12.5フィート(約3.81m)

 全高:10.5フィート(約3.20m)

 重量:1万2000ポンド(約5443kg)

 タイヤ径:66インチ(約1.68m)

 タイヤ幅:43インチ(約1.09m)

 日本において公道を走るための自動車の規則「保安基準」に詳しい人であれば、上記のスペックを見ただけで、モンスタートラックはルールを逸脱したサイズのクルマであるとわかるだろう。なぜなら、保安基準では公道走行可能なクルマのサイズに上限が設けられているからだ。その数値は「全長:12m・全幅:2.5m・全高:3.8m」となっている。

全幅が保安基準の上限をオーバー!

 モンスタートラックのスペックを見ると、全長と全高については範囲内に収まっているものの、全幅が保安基準の上限を超えてしまっている。仮にブレーキランプやウインカーなどの保安部品をつけたとしても、あのサイズやスタイルのまま日本の公道を走ることは難しい。

 安全性の観点からいえば、むき出しとなっているタイヤも、周囲のクルマへの攻撃性や歩行者保護の観点からなんらかの対策を講じる必要があるだろう。

 もっとも、モンスタートラックの全幅が広いのは幅が1mを超えるタイヤを履いているためともいえる。

 タイヤの径はそのままに幅を狭くすることができれば、スタイリングのイメージはそのままに、保安基準で定めるボディサイズに収まる可能性もありそうだ。

 その場合に考えられるチョイスは、トラクターや重機向けのタイヤとなるだろう。

 このタイヤチョイスは公道走行のためのヒントになる。

 トラクター用タイヤをつけることでボディ全幅を2.5m以下として、最低限の保安部品をつければ、農業用トラクターのような「大型特殊自動車」として登録することで、モンスタートラックを公道仕様へすることが可能かもしれない。

 なお、モンスタートラックを農業用トラクターとして保安基準をクリアさせることができた場合でも、公道走行するためには大型特殊免許が必要となるため、ドライバー側のスキルアップも必要となる点は覚えておきたい。