【ホンダS07A型エンジン】ブーストアップはできる?ターボ・チューニングの要点
ホンダ S07A型エンジンとは?
ホンダ S-07A型エンジンは、新世代の軽自動車用に開発されました。
2011年発売のN-BOXに初めて搭載され話題となりました。
ホンダとしては、1963年以来となるDOHCを採用した、3気筒12バルブエンジンです。
ホンダは従来の軽エンジン(E、P型)の高回転を捨て、よりロングストロークで、低中速トルクに優れた燃費のいいエンジンが必要でした。
そこで開発されたのが、100kmまでの常用域で使いやすいトルク型のS-07A型エンジンだったのです。
ホンダ S660とNシリーズに搭載されるS07A型エンジンの違い
S07A型エンジンのスペックは、660ccのNAで最高出力:43kW(58PS)/7,300rpm、最大トルク:65N·m(6.6kgf·m)/4,700rpm、ターボで最高出力:47kW(64PS)/6,000rpm、最大トルク:104N·m(10.6kgf·m)/2,600rpmとなっています。
搭載車種はホンダのN-BOX、N-WGN、N-ONEです。Nシリーズには、CVTしか設定されていません。
2015年より発売されたS660にもS07A(ターボ)が搭載されています。S660にはトランスミッションに6MTとCVTがあり、マニュアルのみ、700回転プラスの7,700rqmとなっています。
最近の軽自動車のチューンは難しい?
■ダウンサイジングターボの流行とエコ志向の弊害か
車に対する低燃費化の要求が高まってきました。そのためS660には、かつてのビートのような高回転型のNAエンジンではなく、トルク型で燃費のいいS07A型エンジンが搭載されました。
低燃費のために、小型、軽量化している軽規格のエンジンが増えました。
エンジンブロックに余裕がなくなっています。
排熱の関係上、タービン出力の向上や、ECUによるレブリミットのチューン、ブーストアップなどがやりにくくなりました。
ホンダだけでなく、スズキやダイハツも燃費志向の軽規格のエンジンを重視しており、今後もこの流れは続くでしょう。
■エンジンブロック、レブリミット用語解説
エンジンブロックとは、エンジンの心臓部とも言えるシリンダー部分とクランクシャフトを収めたクランクケースから成る部品のことで、シリンダーブロックとも呼ばれます。
ECUとは、エンジンコントロールユニットです。エンジンを電気回路によるコンピューターによって制御することです。
レブリミットとは、回転数の上限のことです。ブーストアップとは、ターボの加給圧のことで、酸素の供給を増やし、それによって燃料を増量してパワーを稼ぐことです。
ホンダ S07A型エンジンのチューニングのポイント
S07A型エンジンをチューンナップしたいなら、まずは一般的なブーストアップによるライトチューンがあります。
ブーストアップとは、ターボの加給圧を上げてパワーをアップさせることです。
エンジン本体のチューンやタービンを交換せずに、それなりの効果がでます。
大幅なパワーアップを望むなら、タービン交換という方法があります。
タービンを交換することでタービンの容量(風力の供給)をアップして、より効率よくパワーを上げることができます。
ホンダ S07A型エンジンはブーストアップが効かない?
S660にも搭載出来るサイズのVTECとかあったらな~
高回転まで[ンバァァァァァァ!!!]と気持ちの良いサウンドで良く回るS660君とか……(もうS6とは別物の気がするけど) pic.twitter.com/LbG2ydg0nP- コウ (@Kou24Sergeant) 2017年4月12日
■エンジンブローさせないよう注意!
単純にブーストアップすることは、S07A型エンジンでは出来ません。
元々のブースト圧が、0.4k~0.6kと低いので、1.0k以上のブーストアップをするとエンジン本体が壊れるするからです。
HKS(チューンメーカー)のように、ハイオク化して、ある程度のブーストアップなら80馬力は可能でしょう。
しかし、ECUによる高回転化の余裕のないエンジンですので、ライトチューンでもエンジンブロー(エンジンが壊れること)を覚悟しなければならないので、程ほどにしましょう。
S07A型エンジンを搭載している車は、ブーストアップした場合にオイルクーラーを装着せずにサーキットを走るとエンジンが壊れることがあります。
これは、油温の上昇によるピストンリングの損傷が原因だと考えられています。
ホンダ S07A型のターボタービン交換
■タービン交換のポイント
100馬力オーバーを狙うなら、タービン交換という手段があります。
S660発売当初にはなかったチューンナップですが、今ならタービン交換に着手しているチューンメーカーが出てきています。
HKSのGT-Ⅲタービンキットで、100馬力オーバーというデータが出ています。
ノーマルのタービン容量のまま、ブーストアップすると排熱の関係で壊れていたのですが、タービンの容量アップにより、より馬力をアップさせることに成功したのです。
さらに、排圧、吸気温度の抑制にもタービンの羽の径を合わせることで成功しています。
これにより安全なパワーアップを実現しました。
■タービン交換の費用
HKS GT100R Packageには、GT-Ⅲタービンキットに加え、燃料レギュレータを調整式タイプに交換し、燃圧アップを計ることで100馬力を達成しています。
このキットの価格は、24万円です。
ECUの書き換えや交換工賃含めると、30万円以上かかります。
可能であればオイルクーラーの強化や、ラジエーターの容量アップなどをおすすめします。
これにも2~30万円以上かかりますので、総計60万円以上はかかるでしょう。
ホンダ S07A型エンジンのメリットとは?
それでも、S07A型にはメリットがあります。
N-ONEの燃費だと、JC08モードで、28.4km/L(NA)、25.8km/L(ターボ)と優秀です。
フラットかつ、トルクフルなターボエンジンの加速は、コンパクトカーをも凌駕します。
エコで、加速も良く軽量なエンジンは、S660のみならず、Nシリーズも軽快な走行性能を与えています。
高回転型エンジンにはないフラットな特性は、運転のしやすさにも繋がっているのです。
ホンダ S07A型エンジンの魅力
N-ONEにもモデューロXという、メーカー純正のチューン車が設定されています。
100kmまでの走行性能を高め、燃費とトルクを両立させたS-07A型エンジンは、軽が弱いといわれていたホンダの名機です。
しかしながら、チューンナップに関しては、元々のエンジンの性質上難しいものがありました。
ブーストアップには、ハイオク化とオイルクーラーの追加が必須です。
タービン交換も可能になってきているので、予算があればこちらをおすすめします。
Nシリーズの成功は、このエンジン抜きには語れません。
S660に搭載されたのも、時代がエコで楽しい車を求めたからといえます。
■ホンダのエンジン
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