2017年にApp Storeでリリースされて以来、約4年で1300万ドル(約15億円)を稼いでいる音楽アプリの実態が詐欺的なアプリであることを、開発者のコスタ・エレフセリウー氏が告発しています。



Developer exposes another multimillion dollar scam app on the App Store - 9to5Mac

https://9to5mac.com/2022/01/11/developer-exposes-another-multimillion-dollar-scam-app-on-the-app-store/

エレフセリウー氏はiOS向けのキーボードアプリ「FlickType」の開発者であり、App Storeにおいて詐欺的な行いをしているアプリを複数告発してきた人物でもあります。2021年5月には「レビューで星3以上つけないと使用できないアプリ」の存在を告発しました。

App Storeで「星3以上をつけないと使用できない詐欺アプリ」が発見される - GIGAZINE



今回、エレフセリウー氏が名前を挙げたのは、「スマホやPC、Bluetoothスピーカーを同期して簡単にどこでも音楽を楽しめる」といううたい文句がつけられた「AmpMe」という音楽アプリ

このアプリは「基本無料」ということになっていますが、実際には週10ドル(約1150円)、年520ドル(約6万円)のサブスクリプションが自動更新されます。



仮に機能がしっかりしていたとしても、1週間で1000円以上かかるというのは尋常ではない価格設定であり、「高すぎる」「詐欺的だ」という苦情レビューが投稿されています。



しかし、大量のサクラレビューが投稿されているため、総合的な評価では星4以上の良アプリに見えてしまう状態ができあがっています。



結果として、「AmpMe」はこれまでに990万回ダウンロードされ、1310万ドル(約15億円)を稼いでいるとのこと。なお、エレフセリウー氏はApp Storeの事例だけを指摘していますが、「AmpMe」はGoogle Playでも同様の形式で配信されているため、これまでに稼いだ総合計金額は「最低でも15億円」ということになります。



エレフセウリー氏は一連の告発を「App Storeで1300万ドル稼ぐには?」という名前でまとめており「もしAppleがなにか行動を起こすことを心配しているなら、気にすることはありません。Appleはあなたのアプリ(=AmpMe)から数百万ドル(数億円)を得ているので、何度もApp Storeのおすすめに入れてくれます」と、中身をまともに検証せずアプリを垂れ流しているAppleを皮肉っています。



なお、「AmeMe」が行っているような「法外な価格のサブスクリプションで稼ぐ」手法については、エレフセウリー氏だけではなくセキュリティ企業・Avastの研究者からも問題があると指摘されていますが、前述のように配信プラットフォーム側からすれば、多数の手数料をもたらしてくれる存在なので放置されていることも多く、現状は「試用期間が早々に終わってサブスクリプションの自動更新に切り替わっていないか」などについてユーザーが気をつけるしかなさそうです。