【番外編】食物アレルギーの児童。1

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前回からの続き。

私は学童で働いています。放課後の児童たちと一緒に過ごし、宿題を見てあげたり、一緒にレクリエーションしたりしています。子ども同士のトラブルなど、ときには大変なこともありますが充実した日々を過ごしていました。

そんなある日、おやつの時間にアイスが出ました。毎日暑いので、みんな大喜び。すると「僕もアイス食べたい!」と食物アレルギーを持っている男の子が訴えてきました。





子どもたちに問い詰められてとっさに出た言葉とはいえ、お金のことを言うべきではなかったと反省。次の日、男の子のお母さんからお話があると電話がありました。昨日のことは誠意を持って謝ろう……。

するとお母さんが、プリントを出して机の上に置きました。そこにはアレルギーのことがわかりやすくイラストで描いてありました。

「アレルギーのことを、みんなに知ってほしいんです」

なぜ私がアレルギーについて、子どもたちに言えなかったのか……。それは、私自身も幼い頃から食物アレルギーで苦労してきたから。「好き嫌いしているだけじゃないの?」「ただの甘えだ」などと心ない言葉をかけられることもありました。アレルギーをネタにしてからかわれたことは、今でもずっと心にシコリとして残っています。

「……このたびは申し訳ありませんでした。アレルギーのことは子どもたちにもしっかり伝えていきます」

その後お母さんが描いてくれたイラストをもとに、学童でもアレルギーについてレクチャーしました。男の子のアレルギーを知った子どもたちは何かと気にかけてあげるなど、思いやりを持って接してくれています。アレルギーに悩まされてきた自分だからこそ、周囲の理解が深まるよう心がけながらこれからも頑張っていきたいと思います。

原案・ママスタコミュニティ 作画・猫田カヨ