小室圭さん

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 この青年はもはや、勘違いの渦に首まで浸っているようである。一連の金銭トラブルに関し、秋篠宮家の長女・眞子さまと手を携えて“反論文”を仕立て上げた小室圭さんは、一変「解決金」にも言及。が、そんな横紙破りで「多くの人が納得」するはずがないのだ。

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【写真】秋篠宮さまにしがみつく「眞子さま」

 融通無碍(むげ)とは聞こえがいいが、つまりは無節操で、まずはあらためて「小室文書」を繙(ひもと)いてみよう。秋篠宮さまから「それ相応の対応」という“4年越しの宿題”を出されていた小室さんは4月8日、くだんの文書を公表。母親の佳代さんが抱える金銭トラブルの「経緯」について滔々(とうとう)と持論を展開した。文書の内訳は「概要」が4枚で、本編は11枚。さらにその注釈が13枚という構成だった。冒頭では、

〈概要はあくまで本文書への導入となる案内のようなものに過ぎないものと捉え、本文と脚注あわせてすべてをお読みいただきますようお願い申し上げます〉

小室圭さん

 と、ご丁寧に読者への呼びかけも忘れない。宮内庁担当記者が言う。

「母親の佳代さんとかつての婚約者との間に生じた400万円を超す金銭トラブルについて、文書では順を追って細かく説明していますが、一貫して“こちらに非はない”という論調。お相手の元婚約者や、その窓口となった記者への攻撃的な物言いも目立ちます」

 公表された8日、ちょうど宮内庁の西村泰彦長官の会見があった。すでに目を通していた長官は「トラブルの事実関係や(双方の)話し合いの経緯について理解できた」と評したのだが、

「長官としては、ああ言うしかありません。昨年末に“説明責任を果たすべき方が果たすことが重要”と苦言を呈した手前、小室さんがゼロ回答では役所の沽券(こけん)に関わるからです。ただしそれは、ひとまず返事を寄せたことへのねぎらいに過ぎない。会見で長官は“文書の受け止め方は国民の皆様が判断されること”とも話している。庁内でも、これが秋篠宮さまの仰る“相応の対応”を充たすものだという声は、全くありません」(同)

 何より、長らくご迷惑をお掛けしている秋篠宮さまご夫妻に対する感謝やおわびの気持ちは微塵も記されておらず、理詰めで正当性を主張するその筆致は“論文”のようだとも指摘された。が、ニューヨーク州弁護士で信州大学特任准教授の山口真由氏は、

「法律家の文章に似せようとする“背伸び感”の分、粗さが目立ちます。何より一般的な認識との“ズレ”が痛々しく感じられました」

28枚にわたる文書を発表した

 そう断じるのだ。

トラブルの主である小室佳代さん

「日本でも米国でも、一流の弁護士というのは法的な落としどころを踏まえて、人の心がどう動くかという部分に敏感でなければなりません。法律論を述べる小室さんの文章で決定的なのは、私たちのコミュニティが共有している法律以前の価値観とのズレです。多くの人は問題が生じた際、法律論に進む前にコミュニティの価値観での解決を望みます。ところが小室さんは、法律家の卵としての背伸び感からか、最初から法的な解決を目指して問題をエスカレートさせてしまった。たとえ法的には借金でなくても、恩義を受けたという意味での“借り”だと考えられなかったのでしょう」(同)

 恩人に“借り”があれば返すべきだという価値観は広く根付いているところ、

「そうした理解が小室さんにないため、今回の文書が出てきたのでしょう。28枚の書面では、自身の正しさの証明に躍起になっていますが、私たちは眞子さまのお相手の正しさではなく、優しさを見極めたいわけで、そこもズレているのです」(同)

“名誉”が仄めかすもの

 皇室制度に詳しい名古屋大学大学院の河西秀哉准教授もまた、

「まるで出来の悪いレポートを読まされているようでした。自らの主張ばかりが先走り、読み手を置き去りにする文章の典型です」

4万字の“大論文”を世に問うたお二人

 としながら、

「こんな時、つい比べてしまうのは、上皇后美智子さまとの対応の違いです。かつて皇后時代、苛烈なバッシングに遭われた美智子さまは、1993年のお誕生日に際し、文書ご回答で一連の報道に苦言を呈されたことがあります。その時に、批判について『自分を省みるよすが』とし、『私の言葉が人を傷つけておりましたら、許して頂きたい』と仰ったあと『しかし』と反論に移られました。つまり、まずは批判を引き受けられるお姿を示されたのです」

秋には30歳に

 その点、小室さんは、

「世間の批判を引き受けるどころか一方的に反論するばかり。これでは、多くの方に祝福される状況からますます遠のいてしまったと言うほかありません」

 さらに文書では、

〈一般的には金銭トラブルと呼ばれていますが、切実に名誉の問題でもありました〉

 ともあるのだが、

「これは、言外に法的措置に訴えると仄(ほの)めかしているようにも受け取れます。いかに過熱した報道に晒されたとはいえ、将来の天皇の義理の兄になる可能性があるという自覚に、著しく欠けるのではないでしょうか」(同)

 そんな中で特筆すべきは、眞子さまの“関与”が公になった点である。文書発表の翌9日、秋篠宮家のお世話をする皇嗣職のトップである皇嗣職大夫が会見で、こう述べたのだ。

〈文書の中にある基本方針「何の話し合いもせずにお金をお渡しすることは選択せず、元婚約者の方と、お互いの認識についてきちんと話し合い、ご理解を得た上で解決することを選択し、方針とすることといたしました」については、眞子内親王殿下のご意向が大きかったとお聞きしている〉

〈「いろいろな経緯があったことを理解して下さる方がいらっしゃればありがたい」というコメントを、私がお聞きしている〉

 秋篠宮家の事情を知る関係者が言う。

「眞子さまは今回、皇族としての一線を越えてしまわれたなという思いです。小室さんの文章は、例えれば国語の宿題を求められながら、何のためらいもなく算数の宿題を提出したようなもの。秋篠宮さまは小室家のトラブルの詳細をお知りになりたいわけではなく、眞子さまを安心して任せるに足る人物だということを示してほしいのです。小室さんは、求められている“見える形での対応”を、完全に取り違えています」

 そうした文書には、皇嗣職の会見で紹介された部分だけでなく、随所に眞子さまのご意向が反映されている。前述した“名誉”に関するくだりでは、以下のような箇所もあるのだ。

〈借金だったことにされてしまえば、元婚約者の方のおっしゃることが正しかったということになり、私や母は借金を踏み倒そうとしていた人間だったのだということになります。これは、将来の私の家族までもが借金を踏み倒そうとした人間の家族として見られ続けるということを意味します〉

“将来の私の家族”とは、すなわち眞子さまを指しており、さる宮内庁関係者は、

「文書に記された基本方針が“共同製作”であるとなった以上、眞子さまの見識も疑わざるを得ません。何しろ、お相手の元婚約者が婚約解消を切り出した時の“隠し録音”まで紹介されているのですから」

 ここで男性は“返してもらうつもりはなかった”と口にしたとされているのだが、小室さん側は公開に際し、前もって相手方に通達した形跡はない。

「いかに“潔白”を証明するためとはいえ、こうした手法はお世辞にも褒められたものではない。もちろん、皇室の文化とは決して相容れません。そんな文書に眞子さまが多岐にわたって関与しているのだから、成年皇族としてのご自覚を疑いたくなってしまいます」(同)

「例外者」の思い込み

 精神科医の片田珠美氏が言う。

「たとえ一度“返してもらうつもりはなかった”と言われても、通常はそれを理由に400万円を返さないという感覚にはなりませんし、実際にその後、元婚約者の方は生活に困窮して自宅マンションまで手放し、返済を求めているのだから、お金を借りたという認識を持つのが一般的な感覚。それを借金ではないと言い張るのは、小室さん母子が『例外者』だからです」

 それはフロイトの提唱した性格類型だといい、

「幼少期の不幸な体験などを通じて“もう十分に苦しんできた”と感じ、“自分は不利益を被ったのだから例外的な特権を求めてもいいはず”と思い込む人を指します。例外者は自己愛が強く、状況や運命を受け入れられずに無意識的に自己正当化します。小室さんは嘘をついているわけではなく、文書に記されたことが彼の認識そのものなのです」

 そして、文書に眞子さまの手が加わっていることについては、

「お二人はフランス語の『フォリ・ア・ドゥ』の状態にあると言えます。直訳すると“二人の熱狂”といった意味で、ある人の、現実とズレた妄想に近い認識を共有してしまっている状況です。小室さんの主張がどんなにズレていようとも、眞子さまもそれを真実と受け止めておられるのでしょう。でなければ、ここまで世間の常識と乖離した文書を、眞子さまがお認めになることの説明がつきません」

 そうしたいびつな関係において、先のご一家の事情を知る関係者が懸念するのは、眞子さまと小室さんの母との接近だという。

「天皇陛下が2月のお誕生日会見で眞子さまに“ご両親とよく話し合い”と呼びかけられましたが、眞子さまはご両親へ根強い不信感をお持ちで、こうした場は依然として実現しておりません。そんな状況で眞子さまは、小室さんだけでなく母親の佳代さんとも連絡を密になさっています。そのご様子は“すでに小室家のお子さんになってしまっているのではないか”という危惧を抱かされるほどです」

 かつて本誌(「週刊新潮」)は、眞子さまが佳代さんとお会いするたび「お母さま、ご機嫌いかがですか」と気遣われ、すっかり魅了された佳代さんが「天使のような方」と讃えたと報じた。そうした経緯もあって“将来の嫁姑”は、あたかも秋篠宮家を分断するかのように気脈を通じているというのだ。

矛盾だらけの「解決金」

“一卵性”とも称されてきた母子と内親王との絆は、他人の口出しを許さない。とはいえ、「海の王子」の進路はなおも“大時化(しけ)”が続く。12日には、小室さんの代理人の上芝直史弁護士が都内で取材対応。何と突如、元婚約者に「解決金を支払う意向」を明らかにしたのである。

 先の記者が言う。

「“文書の公表で経緯や方針が説明できたので、次のステップとして解決金を支払うことで解決を目指したい”との説明でした。すでに眞子さまにも相談しているといい、話し合いを省いて支払う可能性にも言及しましたが、実に不可解です」

 というのも“文書”には、

〈解決金については、これまで元婚約者の方にご提案することはしていません〉

 とあり、その理由として、

〈きちんと話し合いをすることなく解決金を材料に話し合いを終わらせるのは本当の意味での解決にはなりません(中略)解決金をお渡ししても借金だったことにされる可能性は否定できない〉

 そう綴りながら、

〈過去の経緯に関する認識の食い違いについてお互いが納得できた場合には、解決案の1つとしてご提案する可能性を考慮しながら母や母の代理人とも随時話し合ってきましたが、結局元婚約者の方との話し合いが進まなかったことからそうした提案には至っていません〉

 つまりは“きちんと話し合い”ができなければ提示はしないとの主張だったはず。それが実際には、先方と物別れに終わっている状況下、唐突に金銭での解決を切り出したわけだ。

「すでに元婚約者の男性は“今後は返金を求めない”との意向を公にしています。あたかも周到な準備のもとに“次のステップ”に移ったかのような説明でしたが、場当たり感は否めません。それなら、なぜ8日公表の文書に盛り込まなかったのか。結果的に小室さん側は、混乱にいっそう拍車をかけたことになります」(同)

 相手があってもお構いなし、勝手な提案を一方的にぶち上げるのだから、開いた口が塞がらない。元婚約者の男性の窓口となった記者は、

「8日に小室さんの文書が出て、私から一度電話して以降、(男性からは)連絡が来ていません。文書もまだきちんと読み込めていないのではと思います。それを読み終えてどうしようかと考えている間に、こうして解決金の話なんかが出ると、本人はまた混乱してしまうのではないでしょうか」

 と懸念する。いずれにせよ、小室さんが動けばそれだけ“国民の納得”は遠ざかっていくのだ。皇室制度に詳しい小田部雄次・静岡福祉大名誉教授が言う。

「国民は、皇室に清潔さや誠実さ、そして品格を求めています。小室さんの対応はいかにも俗っぽいし、急に『解決金』と言い出すなど、余りにも場当たり的すぎて人としての信頼にも欠ける。そこに、眞子さまも率先して小室家に与(くみ)していたことが分かってしまった。皇族が民事上の争いに首を突っ込んでいると見なされても致し方ありません」

 秋篠宮家は目下、大変な逆風に晒されており、

「皇室は一度、敗戦でなくなりかけたところを昭和、平成を経て国民との繋がりを再構築してきました。国民に寄り添って長年かけて築いたものも、壊れるのは一瞬です。皇室への敬愛を現在進行形で損ねているという自覚が、小室さんにはあるのでしょうか」(同)

 かりに解決金が支払われるとなれば、結婚がいっそう現実味を帯びてくる。詭弁を弄しながら恬(てん)として恥じない、そんな品性の持ち主と内親王が一緒になる日が、よもや来ようとは……。

「週刊新潮」2021年4月22日号 掲載