カラーボール使用の"先駆者”でもある藤田寛之(撮影:佐々木啓)

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プロゴルファーが使うボールはほとんどが白です。ゴルフボールと言えば白が一般的な見方が強く、黄色やオレンジやピンクといったカラーボールが出始めたころは、女性やアベレージゴルファー向けのイメージがありました。

しかし、ここ最近はユーザーの要望を受けてタイトリスト、ブリヂストン、ダンロップといった主要メーカーが、ツアーボールでもカラータイプを出したりと、以前よりカラーボールを使う機会は増えているかもしれません。
今年8月にシニアツアーデビューした51歳の藤田寛之は、昨年から黄色いカラーボールを使うことでも知られています。ALBA.Net編集部のベテラン編集者は当時を振り返り、「あの『プロV1』にカラーボールが出るとは!衝撃が走った」と言います。ゴルフボールと言えば白!と思っていた層への影響力も大きく、カラーボールへのハードルも下がったと言われていますが、実際のところ一般ゴルファーはどのくらいカラーボールを使っているのでしょう? 最新のカラーボール使用状況を調査すべく、ALBA.Net会員にアンケートを実施しました(総投票数504票、調査期間11月23日〜11月29日)。
■2020年も”白派”は優勢ですが…

白いボールを使う…53%  カラーボールを(も)使う…41% 

【アンケート詳細結果】
・色にこだわりはない(101票・20%)
・普段から使っている(99票・20%)
・季節によってはカラーボールを使う(83票・16%)
・白色しか使いたくない(78票・15%)
・なじみがない (33票・7%)
・同伴者が白色の時に使う(24票・5%)
・好きなボールの銘柄にカラーボールがない(22票・4%)
・そのほか(22票・4%)
・トッププレーヤーは白ボールを使っているから(17票・3%)
・初心者、女性が使うイメージだから(10票・2%)
・無くすともったいない気がする(9票・2%)

白いボールを使う人が半数を超え53%。状況によって使用する人を含めたカラーボールになじみのある人は全体の41%程度という結果になりました。

「見つけやすい」との理由から白を選ぶ人が多数。ずっと白いボールを使ってきたため色を変えても白いボールを探してしまい、ほかの色を使えない事情があることも分かりました。色付きボールを使うことに違和感を覚える人もいて、「練習場のボールが白いので、コースで打つと違和感がある」(65歳女性)、「カラーボールは構えたときのボールとの距離感に違和感を感じる」(50歳男性)などの意見がありました。

そのほか、白の良さを挙げる人からは、「各種商品を見ても白色のボールは必ずあるから、色を気にせずボール選びができる」(35歳男性)、「白が落ち着く」(44歳男性)といった声も。意外なところでは、色付きボールはカラスが持っていくから使わないなんて人もいます。

カラーボールを使う人からも、「見やすい」とのコメントが多く寄せられました。「50代前半から黄色いボールを使いはじめ、ラフで見つけやすい」など、“シニア層”を中心に黄色のほか、赤、オレンジ、緑とカラーボール支持の声が集まりました。これについてブリヂストンスポーツに確認したところ、「背景色とのコントラストが視認性の高さにつながっていると思われます」との回答が得られました。「単純にラフに行った時にボールが見つけやすい。自分の球がどこにあるかすぐわかるので気持ちの面でも次の準備がしやすい」、といったメリットもあるようです。

2012年にも今回と同様の調査を行った際は白派が58%、カラーボールも使う人は41%でした。数字を見る限り8年経った現在も状況はさほど変わっていないようにも見えます。しかし、今回行ったアンケートの選択肢の「色にこだわりはない」にはカラーボールを使う人、使ってみたい人も含まれていたり、実際の使用者は数字を上回っているようにもとらえられます。「深い赤色が好きだが(商品に)ない」(50歳男性)など実現化は分かりませんが、状況が変われば使うかもしれない見込み客のようなゴルファーが見受けられ、カラーボールが認知されてきている表れともとれました。

では、カラーボールを使うプロはどのような感想を持っているのでしょう。
■カラーボールを使うプロの声から分かるのは?

メーカーに確認したところ、冒頭に触れたプロゴルファーの藤田を筆頭にカラーボール使用派は中島常幸、倉本昌弘といったベテランプロが使うことが多いそうです。そんな中、今年11月に行われた男子国内ツアー「ダンロップフェニックス」では若手の比嘉一貴もカラーボールを使ってプレー。ほかにもカラーボールを使う選手をちらほら見かけましたので、使用感などを聞いてみました。

まずは、カラーボール使用“先駆者”藤田のコメントから。「年を取ってボールの落ち側が見えなくなってきているので、黄色いボールに替えた」。今年は8月のシニアツアー「マルハンカップ 太平洋クラブシニア」は3位タイ、先週の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」では8位タイに入るなどしています。今ではカラーボールは大事なアイテムになっていそうです。

25歳の比嘉一貴は、「(同大会から)黄色いボールを使用している。グリーン上でボールがはっきり見える」。42歳の小田孔明は、「オレンジのボールだと、自分のボールがすぐ見つけられる」。比嘉に関してはこの季節になって使い始めたことから、日の傾きの変化でボールの見えやすさに影響が出て、カラーボールの方がプレーしやすいと推測されます。

32歳の中西直人は、「黄色の方が遊び心があって楽しい!」。アンケートでも、「テンション上がるから好んでカラーボールを使う」(47歳男性)など、気持ちを上げるアイテムとしても一役買っています。

プロたちが見えやすい、アンケートでも使う人の多い黄色いボール。黄色は白と並び、認識しやすい理由から道路などに敷かれる視覚障害者誘導用標示にも使われています。その点、以前はあった青色のボールは青空の下では見づらく、人気はあったものの作られなくなったそうですよ。

話をアンケート結果に戻します。編集部では、芝枯れの際にカラーボールを使うと予想していましたが、「白を使う」、「黄色が良い」と意見が割れました。フェアフェイならまだしも、ラフなど枯れ葉の中に入ってしまえば色は関係なくなったり、葉っぱが光ってどれがボールかの判別もつかず…。もう少し季節が進んだ雪の中でのプレーでは、「北海道ではカラーボールを使わないとどうにもならない季節があります」(36歳男性)とのコメントも届いています。

それだけでなく同伴者と識別しやすい、暫定球はカラーボールにするなどカラーボールの使用を他人との使い分けを目的に使用していることも分かりました。暫定球として2球目からボールを変える際はどんなボールを使っても問題ありません。しかし、プロのトーナメントや日本ゴルフ協会(JGA)主催のオープン競技では、同じブランドかつ同じタイプのボールを使う決まりの「ワンボール条件」で開催される大会では違反になります。

今回のアンケートでは、白いボールの使用率が依然として高いことが確かめられたとともに、年代が上のゴルファーを中心にカラーボールが好まれていること、使い方も知ることができました。冬ゴルフは芝が枯れて、しかも斜光してきてボールが見えづらくなるため、この時期のカラーボール使用はお勧めです。見えにくいなど年齢についての悩みを持っている、ボールの位置を素早く確認したい人は特に、一度使ってみてはいかがでしょうか。