中国メディアは、「日本へ行ってみたら、日本が嫌いではなくなった」と題する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 近年、中国人の対日感情は右肩上がりで改善されてきている。それというのも、大勢の中国人が日本に旅行や留学で来ていることと関係があるのだろう。中国メディアの捜狐は21日、「日本へ行ってみたら、日本が嫌いではなくなった」と題する記事を掲載した。

 記事の中国人筆者は、もともとは「日本が嫌い」だったようだが、訪日を機に日本への見方を改めたそうだ。筆者の場合、日本で見た景色も印象的だったが、より心を動かされたのは「日本人」だったと紹介している。

 まず驚いたのが、日本は「意外と英語が通じる」ことだったそうだ。空港でごみ箱を片付けている清掃員に話しかけたところ、流ちょうな英語で返されたと紹介。駅で話した駅員のほとんども大抵英語が流ちょうだったと驚いている。中国は、日本と同様英語教育は熱心だが空港で働く人でも英語ができるとは限らないため、驚いたのだろう。

 さらに、日本人は「親切で辛抱強い」と紹介。話す時は小声で礼儀正しさを感じ、道を尋ねるとこちらが恐縮するほど熱心に助けてくれたと感動している。日本人の民度は外見にも表れていて、「高齢者の女性が優雅」できちんとした格好で外出していることに感銘を受けている様子だ。どんな階層の人でも同じだと付け加えているが、これは貧富の差の大きい中国だからこその感想なのかもしれない。

 他にも、京都で高層ビルの代わりに「自然に溶け込んだ感じの良い住宅」を多く見かけたこと、一般住宅では玄関やベランダに草花があり生活を楽しんでいるのを感じたこと、夜に出歩いてもひったくりにあう心配のない治安の良さにも感心している。さらに路線バスではボタンを押せば次のバス停で止まってくれることに感激、降りたい乗客と停車しない運転手との間で怒号の飛び合う中国のバスと比較して「なんて親切で静かなのだ」と違いの大きさを実感したようだ。

 ほかにも、何気ない場面から日本人の良さを目の当たりにしたという筆者は、これまでの日本への見方を改め、「日本人から学ぶべきことはたくさんあるのは認めざるを得ない」と称賛している。以前の自分のように日本が嫌いな中国人に対し、歴史問題で日本の良さを直視しようとしないのは「偏狭だ」と注意を促した。今でも「愛国者なら日本を憎むべき」という考えの中国人はいるのだろうが、日本へ一度来てみれば、やはり日本に対する見方が変わるに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)