銀杏に含まれる栄養は?効能や食べ過ぎた場合について解説!
もちっとした食感や、ほんのりとした苦みが人気の銀杏。
1粒入っているだけで季節を感じさせますし、和食には欠かせない食材ですよね。
でも「銀杏は年齢以上に食べ過ぎてはいけない」と聞いたことはありませんか?
そんな銀杏について、栄養成分や効能から、「食べ過ぎるとどうなるの?」といった情報までをまとめてご紹介します。
銀杏とは?
銀杏(ぎんなん)とは、木の実のひとつ。
イチョウの樹になる実なのですが、その実の果肉ではなく、実のなかにある殻に包まれた胚乳種の部分を食べます。
つまり、イチョウの樹になる実の種子が銀杏というわけです。
イチョウは漢字で書くと「銀杏」で、ぎんなんと同じ漢字であるのも面白いところ。
イチョウの樹には、オスとメスがあり、メスのほうだけに実がなります。
イチョウの樹は「生きた化石の木」と言われ、2億年も前から地球植えに現れていたと考えられているほど、生命力を感じさせる樹。
その樹の実の一部である銀杏も滋養のある食べ物として知られ、漢方薬の成分としても利用されています。
銀杏の収穫時期は9月から11月半ば。
早い時期に収穫したものは翡翠色、さらに完熟した銀杏は黄色になります。
和食に取り入れられると、秋を感じさせる食材にもなり、広く好まれていますよね。
「種は食べるのに、なぜ果肉のほうは食べないのか」と言うと、果肉は強烈な匂いがあって食用には適さないからのようですよ。
銀杏のカロリーは?

銀杏は炒っただけでおつまみにもなり、1個食べるともう1個と…つい手が伸びてしまいますが、カロリーはどれくらいあるのでしょうか。
文部科学省の「食品成分データベース」によると、銀杏のカロリーは、茹でた銀杏100g(可食部)のカロリー(エネルギー)は174kcal。生の銀杏でも100gあたりのカロリーは171kcalです。
銀杏1粒の重さは1.5〜3g程度ですから、小粒の銀杏なら1粒で2.6kcal前後、大きめの銀杏なら1粒で5.2kcalほどと考えることができます。
同じような大きさで、おつまみの定番である枝豆やピーナッツと比べてみると、可食部100gあたりでは、茹でた枝豆は134kcalで、乾きもののピーナッツは560kcalほど。
銀杏は枝豆よりもカロリーが高いものの、ナッツの仲間であるピーナッツよりは格段にカロリーが低いようです。
銀杏の栄養成分について知りたい!

「生命力のある食べもの」と言われる銀杏ですから、その栄養価は高いもの。
タンパク質、炭水化物が主な成分ですが、β-カロテン、ビタミンCなども豊富です。
ミネラルも多く、骨や歯のもとになるマグネシウム、体の成長を促す鉄、むくみの防止などに効果が期待できるカリウムなどが含まれています。
文部科学省の「食品成分データベース」から、銀杏に含まれる栄養成分のなかでとくに豊富なものをピックアップすると次のとおり。
◎銀杏(ゆで)の栄養成分(100gあたり)
エネルギー…174kcal
たんぱく質…4.6g
脂質…1.5g
炭水化物…35.8g
β-カロテン当量…290μg
ビタミンC…23mg
カリウム…580mg
マグネシウム…45mg
鉄…1.2mg
リン…96mg
銀杏の効能について知りたい!
銀杏にはいろいろな栄養素が含まれていることから、主に次のような効能が期待されています。
◎銀杏の効能1…免疫力アップ
銀杏のビタミンCの含有量は、食べられる種実類のなかではトップクラスの高さ。
ビタミンCは、抗酸化作用があるとともに免疫力を強くする働きがあります。
皮膚や粘膜を丈夫にするβ-カロテンも含まれているので、風邪の予防にもよさそうですね。

◎銀杏の効能2…滋養強壮
銀杏は昔から、滋養強壮によい食べものとされてきました。
これは、イチョウ特有の成分である「ギンコライド」などによるものなのだとか。
滋養強壮の効果があまりに高いので、食べ過ぎると鼻血が出てしまうことも。
◎銀杏の効能3…喘息の改善
肺を温めてくれる効果が期待できることから、漢方では、銀杏は咳止めに効果があると言われ、漢方薬の成分としても利用されています。
◎銀杏の効能4…おねしょの改善
銀杏は膀胱を温めて括約筋を強くする作用があるとされていることから、夜尿症、いわゆる「おねしょ」を改善するにもよい、と考えられています。
銀杏を拾う際の注意点は?
銀杏は拾って楽しむこともできる木の実。
ただし、拾うときにはちょっと注意したい点があります。
◎銀杏拾いの注意点1…無断で拾わない
イチョウの樹が生えている土地が、個人や公の持ちものであるかもしれません。
自由に出入りしやすい神社や公園などであっても、管理している人に銀杏拾いをしてよいかどうかの確認を事前にとるのがよいでしょう。
◎銀杏拾いの注意点2…軍手などで触る
黄色いさくらんぼのように丸っこく、見た目にはかわいらしいイチョウの樹の実。
ですが、この果肉にはギンコール酸といったアレルギー物質が含まれていて、素手で触るとかぶれてしまう人もいます。
軍手やビニール手袋をはめて触るようにするのが無難です。

◎銀杏拾いの注意点3…強烈な匂いを覚悟しておく
銀杏の果肉は、耐えられないほど強烈な匂いを放ちます。
銀杏は拾ったら袋に入れて持ち帰りますが、この時点でも強い匂いが漂うことがあります。
袋は2重にしてなるべく匂いが漏れないようにするなど工夫が必要かもしれません。
銀杏の調理方法について知りたい!
銀杏が収穫できたら、または、銀杏が手に入ったら、どのように調理したらよいのかチェックしてみましょう。
ここでは、銀杏拾いをして持ち帰った場合の調理手順をご紹介します。
もし、売り場などで購入したり、人からもらったりした場合は、最初のほうの手順が処理済みのこともあるので、必要なところから参考にしてみてくださいね。
◎銀杏を調理する方法
(1)果肉を取り除く
大きめの容器に水を入れ、銀杏を2〜7日ほど浸しておきます。
果肉が腐って柔らかくなるので、そうなったらゴム手袋をはめ、果肉をほぐして「銀杏」である種を取り出します。
果肉は強い匂いがするので、水に浸しておく間はラップをかけておくのがおすすめ。
(2)お日さまのもとで干す
流水をかけて種についた果肉をよく洗い流し、ザルに広げます。
この状態で天日干しに。売り場で手に入るものは、この天日干しまで処理済みであることがほとんどです。
(3)中身を取り出す

銀杏は殻を割らずに炒ってから中身を取り出す方法と、殻を割って中身を取り出してから加熱する方法があります。
殻を先に割るときは、金槌や専用の銀杏割り器などで挟んで割ります。
加熱の方法については、方法によって気を付けないといけないことがあるので、続いて注意点と一緒にご紹介しますね。
殻をむいたあとには茶色の薄皮が付いていて、食感が悪いので剥いて食べるのが一般的。
銀杏を調理するときの注意点は?
銀杏を調理するときは、電子レンジやフライパンなど、いくつかの方法があります。
それぞれ注意点を見ていきましょう。
◎フライパンで調理する場合
銀杏を殻付きのままでフライパンに入れて塩を振り、炒るようにして調理します。
加熱を始めると銀杏が弾けるので、加熱中はフタをしましょう。
10分ほど乾煎りすればでき上がり。殻を割って、中身を取り出します。

◎電子レンジで調理する場合
殻付きのままで加熱すると破裂することがあるのでとても危険。
電子レンジで銀杏を調理するときは、必ず先に殻を割りましょう。
殻を割ったら茶封筒などに銀杏を入れ、口を追って軽く閉じ、1分ほど加熱しましょう。
銀杏が弾ける音がしたら、あとは塩などで調味すれば完成です。
茶封筒に入れる量は15粒くらいまでが目安。
銀杏の1日の適切な摂取量は?
ところで、「銀杏は食べ過ぎてはいけない」と聞いたことはありませんか?
そうなのです。実は、銀杏は中毒性がある食べもの。
銀杏が引き起こす中毒症状は大人よりも5歳未満の子どもに起こることが多く、昔から「食べるなら、年齢の数までにしましょう」とよく言われていますね。

では実際にはどれくらいの数なら大丈夫なのでしょう。
反応には個体差もありますし、1日に何個以上食べると危険という、はっきりとした数字はわかっていないようです。
ただ、日本中毒情報センターによると、小さな子どもなら7〜150粒、成人なら40〜300粒で中毒症状がでて危険とされています。
年齢でいうと、5歳未満の子どもに中毒症状が起こりやすいことが報告されています。
大人であっても大量摂取で中毒症状が出るとされ、最悪の場合は、死に至ることも…!!
茶わん蒸しで1粒、2粒食べる程度ならよいのですが、香ばしく炒った銀杏などはいくつもパクパク食べてしまいがちなので要注意。
おいしくても適度な量に抑えたいですね。
銀杏を食べ過ぎるとどうなる?
銀杏を食べ過ぎると中毒症状が起きるのは、主に「ギンコトキシン」や「メチルビリドキシン」という物質の働きによるもの。
まず、「ギンコトキシン」は、脳のなかの抑制性伝達物質「GABA」の生成を邪魔する成分を含んでいます。
ですから、銀杏を食べ過ぎてギンコトキシンがたくさん体内に入ると興奮状態になってしまうのだとか。
結果、鼻血が出たり痙攣(けいれん)を引き起こしたりすることがあります。
「メチルビリドキシン」のほうは、ビタミンB6の作用を妨げる物質です。
たくさん体内に入ると、痙攣など、ビタミンB6の欠乏症に似た症状が起きます。
症状が出るのは、銀杏を食べてから数時間後というのが一般的。
ただし、摂取量が多かったり、日ごろから栄養状態が悪い人の場合は、この限りではないようです。
銀杏のおすすめレシピが知りたい!
では最後に、銀杏を使ったおすすめレシピを4つ紹介します。
銀杏が手に入ったときに、よかったら作ってみてくださいね。
◎炊飯器で簡単!参鶏湯(サムゲタン)手羽元使用のお手軽レシピ

【材料(4人分)】
鶏手羽元…8〜10本
塩…強めにふる
こしょう…少々
もち米…0.5合
水…600ml熱湯
(追加分)…200m
lにんにく…1かけ
しょうが…1かけ
銀杏…20個
なつめ…4個
クコの実…大さじ1
松の実…大さじ1
韓国料理の代表的なメニュー、参鶏湯を炊飯器で作るレシピ。
丸鶏ではなく手羽元を使うので、手軽に作れます。
銀杏、なつめ、クコの実、松の実などの材料を入れて炊飯器の「おかゆモード」をスイッチオン。
滋養があって特別感もあるうれしい一品がラクラクでき上がりますよ♪
https://kurashinista.jp/articles/detail/44423
◎【新米ごはんレシピ】きのこの炊き込みご飯

【材料(4人分)】
米…カップ3油揚げ…1枚
まいたけ…1パック
しめじ…1パック
水…カップ3
割烹白だし…大さじ5
にんじん…適量
銀杏…20粒
銀杏のほか、しめじ、まいたけなどキノコが入って、秋らしさ満点の炊き込みご飯。
市販の白だしだけで調味するので、味付けの心配をすることもほとんどないのがうれしいですね。
銀杏は茹でてから薄皮をむき、最後に添えるので、銀杏の風味がストレートに感じられますよ。
https://kurashinista.jp/articles/detail/39556
◎【レンジde簡単】ぷるぷるんっ茶碗蒸し♡

【材料(4〜5人分)】
本つゆ…大さじ1と半分
だし…600cc
卵…4個
お好みの具材(鳥もも、アナゴ、ホタテ、銀杏、かまぼこ、椎茸)…お好み
香り、飾り具材(三つ葉、柚子皮)…お好み
茶碗蒸し好きな家族のために作ったという、だしが香るぷるぷるの茶碗蒸し。
レンジで作れますよ。具材はお好みですが、うま味をプラスするためにホタテかアナゴ、鶏肉のどれか1つは入れるのがおすすめ。
さらに銀杏が入るとぐっと本格的な雰囲気になりますね♪
https://kurashinista.jp/articles/detail/43607
◎フレーバー銀杏

【材料(作りやすい分量)】
冷凍銀杏…ひとつかみ
シーソルト…小さじ1
ホワイトペパー…適量
オリーブオイル…被る程度(揚げる)
調理時間3分でできるフレーバーナッツ。
冷凍の銀杏を使って、ちょっと味変&香変させる楽しい一品です。
銀杏を小鍋に入れたオリーブオイルでカラリと揚げたら、キッチンペーパーの上に取り出し、熱いうちにシーソルトとペパーをまぶせば完成。
ビールやワインのお供にぴったり。
https://kurashinista.jp/articles/detail/27076
まとめ
銀杏はいろいろな効能が期待できる食べものではあるけど、食べ過ぎには注意が必要ですなのですね。
それでも、年齢の数までを目安に、これからも上手に銀杏と付き合っていきましょう!
参考…文部科学省「食品成分データベース」(https://fooddb.mext.go.jp/)
取材・文/北浦芙三子
