可愛すぎる〜!なんとこけしが缶詰に入った「こけし缶」全部コンプリートしたい!

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“こけし”といえば、東北地方発祥のろくろ挽きの木製玩具。球体の頭部と円柱の胴で作られたシンプルなその形は皆さんもご存知でしょう。

発祥時期は江戸時代後期で、木から椀や盆などを作っていた“木地師”達が、温泉に来た湯治客の土産物として、顔や模様を描いた木の人形を売ったのが始まりです。昔からの伝統的なこけしを作る職人は“伝統こけし工人”とよばれ、こけしの産地や模様・形の違いなどで11の系統に分かれています。

さてみなさん、「こけし缶」ってご存知ですか?そうです、あの“こけし”がなんと“缶詰”に入ってるんですよ!

缶詰のサイズは直径8cm×高さ6cm!!緩衝材として入っている木くずは、そのこけしを作ったときに出来たものです。その可愛らしさ、是非見てください。

弥治郎系こけし

弥治郎系の特徴

頭部はやや大きく、頭上部にベレー帽のような多色のろくろ線があり、その下に2,3色の飾りや手絡(日本髪を結う際に髷に巻きつけたりする布飾り)が施されている。胴は太いろくろ線に簡単な衿や花などが描かれ、色彩豊かなものが多い。

こけし缶 鎌田孝志 弥治郎系 三八型こけし

もう、ここで可愛くないですかー!?

伝統こけし工人鎌田孝志氏の祖父である鎌田文市工人が、昭和13年38歳の時に残した幻の名作「三八型」をもとに作成されたものです。胴体の美しい色使いと可愛らしい表情がとても微笑ましいこけしです。

こけし缶 郄田稔雄 弥治郎系こけし

頭頂部に“弥治郎系”の特徴であるベレー帽のような多色のろくろ線があり、本来着物を表現する胴体の描線を「ちゃんちゃんこ」に見立てて描いています。童女の福々しい愛らしさが可愛らしいこけしですね。

遠刈田(とおがった)系こけし

遠刈田系の特徴

頭頂部に放射線状の赤い“手絡”の髪飾りがある。さらに額から頬にかけて八の字状の赤い飾りを描く。胴体には重ね菊、梅、桜、木目柄の模様が多い。

こけし缶 佐藤哲郎 遠刈田系こけし

可愛らしい髪飾りの描かれた髷が頭に結われていて、胴体には佐藤哲郎工人の創作した「こま草」柄が描かれています。目の表情がとても豊かで何か想いがあるような。しかしながら凛としたお顔のこけしです。

こけし缶 小笠原義雄 遠刈田系こけし

頭頂部は、小笠原工人が描く独特のおかっぱ頭。胴体は遠刈田系の特徴である重ね菊を描いています。その憂いをおびた眼差しと何かはじらいのようなものを感じさせるお顔だち。缶の模様から、何かお嫁入り前の少女のような雰囲気を感じたりもして。

遠刈田系 秋保こけし

遠刈田系でも“秋保こけし”は一風変わった特徴があります。まず頭頂部に「乙」の字が描かれている。そして頭の模様は放射状の赤い手絡があり、額から鬢(びん)に赤い髪飾りが描かれ、また鬢は目より下に描かれる。胴の模様は、梅、桃、重ね菊、そして「る」という字が重なった独特の模様に、青緑色の二重線。

こけし缶 佐藤武志 遠刈田系 秋保こけし

このこけし。えじこという形なのですが、“えじこ”とは農作業などで乳幼児のそばに長時間いられない時、藁や竹などで作った乳幼児を寝かせておく容器のことなのです。それがこのこけしの一番下の部分です。そこに青色の輪を書き入れ、梅の花が描かれています。そしてこの子はよだれかけをした男の子なんです。

秋保こけしでは昔から古くから作られていたこけしを、さらに独自の感性で作り上げられたもの。これが缶詰に入っているとは!

鳴子系こけし

鳴子系の特徴

頭部ははめ込み式で、首を回すとキイキイと音が鳴り、水引で結んだような前髪が特徴。この“水引”は京都の“御所人形”の特徴であり、お祝い事に使われたもので、こけしの成り立ちにこの“御所人形”は大きく関わっているとも言われている。

胴は中ほどが細く、肩と裾が広がった形で、菊花など華やかな模様が描かれている。

こけし缶 柿澤是伸 鳴子系こけし

“鳴子のこけし”は筆者の東北の親戚の家でよく観ました。普通のこけしは、だいたい30cmぐらいの大きさがあります。このこけしの身長は約6cmですから、ほぼ5分の1くらいの大きさです。

鳴子こけしをこのように小さく制作しても、鳴子こけしの雰囲気を壊さないのは匠の技と言ってもいいのではないでしょうか。スッキリとした表情の中に見える強さのようなものを感ぜずにはいられません。

こけし缶 大沼秀顯 鳴子系こけし

このこけしは二頭身で作られています。この胴の形を“ねまりこ”といい、子供が正座して座っているので下半身がぷくっとしているのです。これは鳴子系だけの形です。そして少し上向いて、一筆書きで書かれた表情は何かを思っているのか、眠っているのか。また、このこけしは珍しく梨の木で作られており、他のこけしと風合いが異なるのも味があります。

おわりに

こけし缶に入っている小さなこけし達、いかがでしたか?

この“こけし缶”は宮城県仙台市に店舗を持つ“こけしのしまぬき”様の『しまぬきオンラインショップ』のご協力をいただき、ご紹介させていただきました。

こけし缶の中には、“新工人応援缶”というシリーズがあります。『新人にとって同じ形のこけしを何個も作るというのも大事な修行になるんですよ』としまぬき様がポロッと話したその一言に。こけしを次の世代へ繋げようとする意気込みを感じました。

“こけし”は、東北だからこその風土と歴史、人々の暮らしの中から生まれました。こけしは世界に誇れる日本の文化といえるでしょう。

しまぬきオンラインショップでこけし缶が購入できます。
*制作の都合上、ご購入いただけないこけし缶もございます。