ヘッドライトの種類を徹底比較! ハロゲンやHIDをLEDにアップデートするメリットはあるのか

いま純正のヘッドライトはLEDが主流
クルマのヘッドライトの主な光源は、ハロゲンランプ(電球)、HID、LEDの3種類。歴史的にも、ハロゲン、HID、LEDの順に進化してきて、最近の純正ヘッドライトはLEDが増えてきている。それぞれ長所と短所があるので、それを一通りおさらいしておこう。
■ハロゲンランプ

平成になってHIDが普及するまで、クルマのヘッドライトといえばハロゲンランプが当たり前。構造はシンプルで、フィラメントが発光するオーソドックスな電球だ。淡い暖色系の光で、対向車にも優しいが、明るさという意味では、HIDやLEDに劣る。
発熱量と消費電力が多く、寿命が短いのが欠点だ。また消費電力は60W前後で、寿命は800時間(約3年)しかない。(HIDは2000時間、LEDは30000時間!)

ただし、雨や霧のときの視認性は比較的優れていて、雪国ではヘッドライトに付着した雪を、ハロゲンの発熱で溶かしてくれると重宝されている面がある。
寿命が短いので、消耗品として交換が前提なので、メンテナンスが楽。電球交換の工賃も安いし、DIYでも簡単だ。汎用の電球が多いのでスペアが入手しやすいのも特徴。

ハロゲンランプのクルマは、夜間、ちょっと古臭く見えるかもしれないが、反面、旧車の雰囲気を損ねたくない人には、ハロゲンランプがオススメ!?
■HID

1990年代に実用化され普及したシステム。電球のようにフィラメントがなく、アーク放電で発光するため、球切れの心配がない。家庭用の照明でいえば、ハロゲン=電球で、HID=蛍光灯といったところだ。「キセノンライト」「ディスチャージヘッドランプ」という呼び方もある。
一番のメリットは、非常に明るいこと。明るさ優先ならHIDが最も有利だ。寿命も長く(2000時間、5年以上)、消費電力も35W〜55W と省電力。光のカラーバリエーションが多いのもメリットのひとつである。
短所は、点灯してから最大の光量を得るまで 5秒〜10秒ぐらいかかること。発熱量は、ハロゲンほどではないが少しはある(LEDはほとんどない)。またバラストなど構成部品点数が多く、取り付け交換には専門的知識が必要になる。

価格的にも、LEDよりハイコストになるが、明るさは一番で、少し青みがかった色味がHIDらしくて魅力的だ。
■LED

LEDは発光ダイオードを使ったライトで、10年ほど前から普及しはじめた新しいタイプ。
長所は圧倒的な長寿命と、消費電力の少なさ。寿命は30000時間(15年)と、HIDやハロゲンよりも桁違いに長く、ほとんど廃車するまで無交換でいけるレベル。消費電力も20Wと少なく、発熱もほとんどない(雪国ではマイナス)。
構造もシンプルで、交換等も簡単で、工賃、本体価格ともに比較的安価。点灯速度(起動速度)も早く、スイッチオンと同時に最大光量が得られるのもLEDの特徴。

明るさはHIDの方がやや有利だが、光の色は青っぽいHIDに対し、真っ白なLEDで好みの分かれるところ。
短所は、安価な輸入LEDに、クオリティがイマイチなものもがあるぐらい。今後はやはり、LEDランプが主流になっていくと思われる。
ハロゲンランプをLEDに交換する価値は大いにある
というわけで、LEDランプのクルマは、長寿性能を生かして、寿命が尽きるまでLEDランプを活用すればいいと思うが、問題はハロゲンランプのクルマ、あるいはHIDのクルマの場合、LEDにアップデートする価値があるかという点だろう。

ハロゲンランプのクルマなら、もともとが暗いので、LEDに交換する価値は大いにある。ただし、後付けのLEDキットは、配光が難しく、きれいなカットラインが出なくて、車検(保安基準)をクリアできないものもあるので要注意。
きちんと車種ごとに実績のある製品を選ぶことが非常に重要だ。防水性や放熱対策などもメーカーによって差があるので、ハロゲンからLEDへの交換は、ノウハウのあるショップにオーダーすること。

もちろん、明るさにこだわって、ハロゲンからHIDにするのもいいし、ハロゲンの色味が好きなら、ハロゲンのままでも問題ない。HIDのユーザーなら、十分長寿命でメリットもあるので、わざわざLED化する利点は少ないはず。
ただし、かつてハロゲンから社外のHIDキットに交換し、そのHIDの寿命が尽きたときは一考の余地あり。10年以上前のHIDキットだと、バルブ等の補修部品がもう出ないケースがあり、そうなるとキットごと買い替える必要がある。その場合、HIDキット一式とLEDキット一式では、LEDの方が安価な場合も多いので、LED化したほうが経済的。
新車時からメーカー純正のHIDなら、補修パーツがなくなる心配は当面ないので、そのままHIDを使い続けるのがベストだろう。

