作家・中村うさぎさんがフルパワーで読者からの人生相談に答えてくれるメルマガ『中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話』。今回は、職場の先輩たちから冷たくされて悩んでいる女性からの相談です。あからさまに自分だけ冷たくされているのに、理由を聞いても「そんなことないよ」の一言で逃げられてしまうとのこと。陰湿な女性たちの「イジメ」に対して、うさぎさんが授けた解決策とは?  

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人生相談のお時間です。

今回のご相談者は「ももか」さんです。

【お名前】
ももかさん

【都道府県】
東京都

【性別】
女性

【年齢】
22歳

【ジャンル】
仕事

職場の先輩からの「イジメ」に悩んでいます…

Question

【メッセージ本文】
いつも楽しく拝読させてもらってます、ももかと言います。

私の悩みは職場の人間関係のことです

先輩の女性社員に嫌われたのか私だけ非常に冷たい態度をとられています。

他の社員には○○ちゃん、おはよ〜、という感じなのに私に対しては暗く低い声で呟く感じなのです。

最近ではその先輩以外からもあからさまに冷たい態度をとられて正直つらいです。

こんなに大勢の人に嫌われるということは、私の方に原因があるのでしょうが対処方がわからないのです。

その先輩に訳を聞いて謝ろうとしたのですが別にそんなことないよと言われてしまいました。

こういう場合、私はどうしたらいいのでしょうか?

【中村うさぎの回答】

うーん、あなたの思い過ごしじゃないとしたら、これはやっぱり「イジメ」なんでしょうねぇ。

「イジメ」に対処する方法は、ざっくり分けて3種類だと思います。

まず、「逃げる」。

イジメの現場である職場を去ることです。

これが一番ラクですが、次の職場がたやすく見つかるかどうかがネックですね。

しかも、次の職場でもイジメられたら、また逃げる羽目になります。

そうやって逃げてると、イジメへの対処法が永遠に見つからない、という問題もあります。

まぁ、二度とイジメられなければ、それに越したことはないんですけどね。

職場を変えるわけにはいかない事情があるのなら、あとは「戦う」と「媚びる」しかありません。

「戦う」を選ぶか「媚びる」を選ぶか、そこにはあなたの性格が大きく関わってきます。

ひと言で言えば「気の強さ」ですね。

気の強い人は「戦う」を選べばいいし、弱い人は「媚びる」ほうが向いてるでしょう。

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で、「戦う」方法には、これまた大きく分けて二つあります。

ひとつは「徹底的に無視」。

「おまえらなんか私の人生に必要ないし、いてもいなくてもいい存在として扱うわ」と、心の中で開き直るのです。

だって、職場生活なんて、それほど人生の重要部分じゃないですよ。

プライベートのほうが、ある意味、重要。

そっちが楽しければ、職場のオバハンのイジメなんて気にならなくなる。

そもそも、どこに行っても好かれる必要なんてないし、そんなの誰にだって無理です。

ただ、このような心境になるには、あなた自身の性格や考え方を変えなくてはなりません。

「嫌われるのが怖い」という気持ちを克服しなくてはならないのです。

私もあなたくらいの年の頃は、人から嫌われるのが怖かった。

だけど他人の好みなんて千差万別ですから、どんなに頑張っても嫌われるときは嫌われる。

そんなら、好かれようと努力するより自分らしくいたほうがいいや、と、20代後半くらいで気持ちを切り替えました。

一度こうなってしまうと、ラクですよ。

嫌われたら「気が合わないのね」と思えばいいし、職場全員からハブられたとしても「幼稚な人たちだなぁ」と思ってればいいのです。

学校生活がすべての子どもじゃないんだから、職場のイジメなんてよほどひどくない限り、徹底無視できます。

気が強ければね。

もうひとつの戦い方は、もっと好戦的です。

たぶん、あなたには向かないと思います。

イジメの黒幕に直談判するのです。

それも「私に悪いところがあったら言ってください」的な低姿勢ではなく、「あなたのやってることは幼稚ですよ」と面と向かって喧嘩売るのです。

関係は悪化するでしょうが、少なくともナメられなくなります。

私ならたぶんこの方法を選びますが、その理由は、これが一番スッキリする方法だからです。

もはや相手を敵と認定したのですから、相手が口きいてくれないくらいでは傷つきません。

むしろ、相手がそんな態度を取れば取るほど軽蔑するだけです。

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で、三番目の「媚びる」です。

これは気の弱い人向きでストレスが溜まります。

自分を徹底的に抑えて相手に合わせなくてはならないからです。

常に相手の顔色を窺い、決して反論せず、言われるがままに従順に振る舞う。

私のような性格の人間にはとてもじゃないけど無理ですが、もともと自己主張が強くなくて温和な性格の人にはこちらが向いてます。

でも、もうすでにハブられてるのにこれからどうやって媚びるんだ、と思うかもしれませんが、それなりに方法はあります。

イジメの黒幕ではなく、その周囲にいる人たちの中から親切そうな人を二人ほど選び(いなければ一人でもいいですが)、泣きながら真剣に訴えるのです。

この時、できるだけ同情を引くように、思いっきりメソメソしてください。

そして、自分がどんなにつらいか、どんなに傷ついてるかを涙ながらに伝える。

くれぐれも親切そうで人の良さそうな相手を選んでください。

とにかく同情させて味方につけるのです。

相手が「かわいそうだから少し優しくしてあげよ」と思わせたら、こっちのもんです。

あ、言っときますけど、この時に絶対に男の人を選んではいけません。

どうせ女同士のイジメ問題なんか男にはわからないのでろくなアドバイスも聞けませんし、こういうことに男がからむと話がややこしくなるからです。

さて、まんまと同情させたら、あとは彼女たちにひたすら媚びます。

いつも笑顔で温厚で、会話の時には必ず聞き役に回り、相手がもっとも言って欲しそうな言葉を返します。

愚痴を言われたら「そうね、大変ね」と心から同情するふりをし、風邪をひいたと言われたら心から心配しているふりをし、何なら誕生日もちゃんとメモしてチョコか何かをプレゼントするくらいの気の配り方をします。

はっきり言って、これが一番疲れる対処法ですが、この対人スキルを完璧にマスターすれば怖いもの知らずです。

この対人スキルは男性にも有効なので、ここぞといった時にお使いください。

日頃からやってると板についてるので、自然にこのような人当たりのよい対応ができるようになり、男は「いい子だなぁ」と鼻の下を伸ばします。

私にできるアドバイスは以上です。

あとは、ももかさんが自分に合った方法をこの中から選んでください。

頑張ってね!

source: 中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話

image by: Shutterstock

 

『中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話』
著者:中村うさぎ
週刊文春連載『ショッピングの女王』『さすらいの女王』に続く新女王シリーズ『女王様のご生還』が読めるのは当メルマガだけ! 女王様の気まぐれで自筆挿絵付?その他、中村うさぎ本人から回答させていただく『中村うさぎの人生相談』、10年の時を経て中村うさぎ本人による新たな解釈を加えて大幅加筆された『週刊四字熟誤』など、中村うさぎがフルパワーでお届けいたします。
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出典元:まぐまぐニュース!