夫を愛せない……それでも「離婚」しない理由【4人の事例から見る】
幸せそうに“見える”夫婦や家族――。
Facebookのタイムラインに流れる笑顔あふれる写真を見て「ラブラブな二人だな」「仲良しファミリーだな」と羨ましく感じる人もいるかもしれません。
夫を愛せない……それでも「離婚」しない理由【4人の事例から見る】
でも、それは人様に見せる仮の姿で、真実とは異なることも。
「愛はないけれど、家族であり続ける」といった選択を取る人もいるのです。
第一生命保険が行った「結婚生活に関するアンケート調査」(対象:30〜60代既婚男女800名、2006年)によると、「離婚したいと思ったことはあるか?」との質問に対し、「よくある」(4%)と「時々はある」(26%)をあわせると、全体で3割が離婚を意識した経験があると明らかになりました。
女性(36%)のほうが男性(26%)よりも多く、女性の年代別では30 代(40%)がトップ。
そこで今回、「離婚したい」といった思いを抱える30代既婚女性に、それでもなぜ離婚しないのか、夫婦関係が破綻した理由、今後の予定など、詳しく話を聞きました。
1、家をペアローンで買ったから
「3年前、都内のマンションを夫とペアローンで購入しました。お互い仕事が多忙で、新婚時から平日は顔を合わせる機会が少なく、加えて部屋を別々にしたため、完全にすれ違いの日々を送っています。当然寝室も別で、セックスは3年以上ありません。もともとセックスは、ヘビースモーカーの夫が臭くて、あまりしたくなかったというのが本音ですが……。正直、別居を経ての離婚が望ましいです。でも、ペアローンを組んでいるので、ローン返済に別居費用がかかるのは、現実的ではありません。だから、仕方なく今の状態を保っているといったところでしょうか」(34歳/音楽関連)
どちらか一人が資金を出して不動産を購入していたら、もっと簡単に別れられそうですが、この事例ではそうもいかないのが実情。もし離婚するにしても、じっくり話し合いを重ねる時間が必要になりそうです。
2、生活水準を下げられないから
「夫が出会い系サイトか何かで知り合った女子大生と体の関係を持っているのを、彼のスマホを見て知ってしまったのが、離婚したいと思うようになったきっかけです。エッチな写真を送り合っている彼に対して心が閉じましたし、『変態』『気持ち悪い』と感じるようになりました。それでも離婚しないのは、彼と暮らすと裕福な生活を保てるから……。私は給料が安いため、都心にひとり暮らしをするとなると、生活が苦しくなりそうなので。打線的だとは思いますが、一度上げた生活水準はなかなか下げられません」(31歳/メーカー)
夫に失望したり幻滅したりしても、満足度の高い暮らしを高給取りの彼が支えているとしたら、強気で離婚を言い出せないのにも納得。とはいえ、恵まれていながらもストレスが溜まる生活と、多少つつましくなってもストレスフリーな生活と、どちらを選ぶのが幸せなのでしょうか。
3、幼い子どもがいるから
「2人目の子どもを産む前から、夫婦仲は良くないですね。仕事にかまけて育児や家事を私に丸投げする夫に、いつか本気でキレたことがありました。でも『俺は毎日働いて疲れている。専業主婦なら家事・育児はやって当然』といった趣旨のことを言われて以来、冷戦状態が続いています。それでも、子どもが二人いるので、別れるわけにはいきません。子どもが少し大きくなれば、私も仕事を再開して、貯金して……と機会を伺ってはいますが。今は夫を『ただの同居人』『お金を運んでくる人』として見て、心を落ち着かせています」(35歳/主婦)
仕事を持つ女性でも、育児期間中は休んだり、仕事量をセーブしたりといった選択をする人は多め。その間、経済的なことは夫に委ねることになります。この事例を見ると「働き続け、稼ぐ力を磨き続けること」の大切さを実感する人も多そう。
4、お義母さんを傷つけたくない
「結婚して2年も経たないうちに、夫から『価値観が合わない』と言われ、今では会話がなくなり、室内ですれ違っても挨拶すらしません。でも、別れるかどうかは、わからないです。というのも、私とお義母さんの仲が良く、1週間に2〜3回はメールをする関係なんです。夫は自分の両親と全然連絡を取っていないみたいですが。 ちなみに夫は一人っ子なので、お義母さんにとって私は娘のような存在らしく、とても大事にされています。『離婚することになりました』と伝えて、お義母さんを悲しませたくないな、という気持ちが強くありますね」(30歳/IT)
まさに結婚は当事者だけの問題ではないと、改めて考えさせられる話です。結婚は家と家とを巻き込む一大イベント。だからこそ「終わる」ときにも、結婚する前と同様、周囲への報連相が必要になります。そこがネックになる事例といえるでしょう。
たとえ相手に対する愛情がなくなっても、離婚できない事情というものは、家庭によって様々。でも、我慢し続けるのは心にも体にも、知らず知らずのうちにダメージを与えているものです。
「どう生きるのが自分にとって幸せか」を考えて、決断するのが理想ではないでしょうか。

