正しい“謝罪”でピンチをチャンスに! 成功例から学ぶ「許される謝り方」

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不倫騒動から久々に公の場に登場した矢口真里の謝罪会見をはじめ、野々村竜太郎元兵庫県議の号泣会見、STAP細胞論文の小保方晴子氏らなど、昨年度は釈明、謝罪の会見が数多く見られました。

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ゴーストライター騒動で佐村河内氏と新垣隆氏の両者は共に謝罪会見を展開しましたが、その後の評価は全く違うものに。対照的な謝罪を行った両者、素直に罪を認めた新垣氏は、その後、度々TVに登場。雑誌でモデルデビューするなど、その活動は幅を広げつつあります。いわゆる“逆ギレ”の姿をさらしてしまった佐村河内氏は、未だに明るいニュースが聞こえてきません。

つくづく謝罪というものは難しいもの。私たちの生活でも、この謝罪方法を誤るととんでもない状況に陥ってしまいます。小手先だけのポーズでその場を凌ぐのではなく、誠心誠意謝ったうえで、それまでと変わらぬお付き合いをしていただくことが謝罪のゴールだと言えます。

そんな「謝罪」の成功例を紹介しているのが、書籍『逆転スイッチ!』。同書は絶体絶命の「ピンチ」を一瞬で「チャンス」に変える方法を紹介する一冊。ピンチの時に一流の人はどう対応しているのでしょうか。

■こんなとき、あなたならどう謝罪する?

例えば、ある食品メーカーの支店長の話。取引先であるコンビニに賞味期限ギリギリの商品ばかりを届けてしまい、コンビニ本部から大きな怒りをかってしまいました。

「こんな商品を供給するような会社とは、今後いっさい取引しない」

コンビニ本部は怒り心頭です。食品メーカーにとってこの仕事が無くなると数千万円の損失となってしまいます。すぐにミスをおかした部署のトップに事情を説明。共にコンビニ本部へと謝罪へ行くことになりました。

謝罪をする担当部署のトップは、当然、全面取引停止を思いとどまるようお願いしてくれることだろうと思っていた支店長ですが、その謝罪の場で驚くことに。

もし、あなたが担当部署のトップだった場合、コンビニ本部でどのような謝り方をしますか?

■クレームを機に、さらなる信頼を勝ち取るには

 担当部署のトップの謝罪方法はこちらでした。

「そちら様のおっしゃる事はごもっともです。全面的な取引の停止になるのもしかたありません」

この言葉には隣にいた支店長のみならず、先方のコンビニ本部側も驚いたそうです。不定際を肯定し、取引停止を自ら申し出るとは思っていなかったからです。

担当部署のトップは続けてこう言いました。

「われわれは今回、御社からよいご指摘をいただきました。今回のご指摘をもとに体制を大きく見直し、改革・改善に努めます。それがうまく行って万全の体制が出来上がった時、もう一度私が伺います。どのように変わったかご説明しますから、その時、改めてお取引の再開を考えてください」(同書より)

同書の著者・西沢泰生氏は、「人間というものはフシギなもの。クレームを言っている時、相手が何の言い訳もなく、自分が思っている以上の“返し”を提案してくると、“何もそこまでしなくても……”という気分になってくる」と解説しています。

これがもし、不手際を起こしたのは担当の部署のみ、他の部署の商品は続けて取引をできないかと交渉してしまっては、怒っているコンビニ側に火に油を注ぐことになったでしょう。コンビニ側もその食品メーカーの商品をいきなり全て、店舗から無くすのは本意ではないはず。その商品を求めてコンビニに足を運ぶお客さんもいるのです。

ですので、今回の部署トップの謝罪を受け入れ、結局は不手際を起こした部署以外の商品は引き続き取引を行うこととなったそうです。

同書では、この事例について東レ経営研究所特別顧問の佐々木常夫氏のコメントが紹介されています。

「クレームをつけてきた相手を“面倒な相手”と思ったり、クレームをその場しのぎの誤魔化しでやりすごそうとすれば、その気持ちは相手に伝わります。ますます信頼を失ったり、評判を落とす事にもなります。逆に、クレームを真摯に受け止め、感謝の気持ちや反省の態度を示すことで、それまで以上の信頼を勝ち取る事もできます」(同書より)

クレームを受けるという「ピンチ」に見える時でも、相手の期待を上回る態度をとることで「チャンス」に変えることができるのです。もちろん、謝罪の機会のないようミスのない仕事をすることが大切ですが、“もしも”の場合は、しっかりと謝罪し、信頼を勝ち取ってみてはいかがでしょうか。

【書籍情報】
『逆転スイッチ!』西沢泰生著 角川フォレスタ