担当M(以下M):最終予選を突破したころは「オリンピックではメダルを目指す」と言っていた関塚監督が、最近は目標について慎重な言葉選びなっています。メンバー発表の記者会見では記者から3回も「目標は」とか「メダルを取るとおっしゃっていたのでは」という質問が出ましたが、全部はぐらかして終わりました。

ラモス(以下R):そういう慎重な姿勢は関塚監督らしいと思いますね。

M:確かに元々あまり大言壮語をする人物でもないのですが、この変わりぶりに別の見方もでています。もしかしたら自分のほしかった選手、たとえば海外組やオーバーエイジの選手を呼べなくて、トーンダウンしたのではないかと……。

R:いや、ちょっと待って。どんな選手を呼べるかということまで含めて僕は監督の責任だと思いますよ。それは海外組であろうがオーバーエイジであろうが関係ない。

M:ですがクラブとの折衝は日本サッカー協会の役割になっています。だから選手の件については、会見でも原博実協会委員長が答えていました。

R:そういう役割分担をしたのはわかるけど、でもどうしてもほしい選手がいたら、それは監督がどうにかしなきゃ。

M:どうにかするって、ラモス監督ならどうするんですか?

R:僕だったらまず選手に会いますよ。どうしてもお前が必要だ。日本のために必要なんだとくどく。

M:それで選手の心は動くかもしれませんが、クラブは自分の大切な財産を貸し出す訳ですし、一筋縄ではいかないでしょう。

R:僕はクラブの監督のところにも行きますよ。そしてひざまずいて頭を下げます。「どうしてもその選手が必要だ。だからどうか貸してほしい。今日本は苦しい。その選手がいなくて負けたら自分の首も危ない。お願いします」って目を見て言って、それから頭を下げます。相手も監督だもん。自分が苦しかったときのことは覚えているでしょう。そんな心に訴えかけますよ。人と人との心がつながることを僕は信じたいと思っていますから。

M:そんなことをサッカー協会を飛び越えて監督がしたら、組織が混乱するでしょうね。そしてラモスさんはまた危ない人だという話に――。

R:ちょっと待て。危ないって何(笑)。だけど必要なのは全力を尽くしてぶつかることで、そうでないと本当の経験は身につかないんですよ。そのためならどんな手段でも執る。僕は今回のメンバー選考にもっと関塚監督の影が見えてもよかったのじゃないかと思ってます。まぁ、こんな声を吹き飛ばすくらいU-23日本代表にはオリンピックで活躍してほしいと思いますね。頑張れ、関塚監督!!