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 楽天の新指揮官就任が決まった吉井理人氏にとって、本拠地となる「楽天モバイル最強パーク」は思い出の球場の一つだ。

 現役でオリックス時代だった06年3月29日。楽天戦で5回1失点に抑えて白星。史上5人目の12球団からの勝利を挙げた。試合開始時は気温1度の極寒で、横殴りの雪が原因で試合開始が8分遅れるなど悪条件だった一戦。さらに、この試合で衝撃だったのは、吉井の投球中にマウンドから出土したものだった。

3回、先頭の草野に3球を投げた時点で左足を踏み出す部分に異変を感じた。地面から「クレーベース」とよばれるレンガのような土の塊が露出。球場職員が塊を取り除き、土を入れる応急処置を行うなど、雪とマウンド補修で3度、計41分間も試合が中断した。「滑ってスパイクが(土に)入らなかった。でも寒かったので、下を気にする余裕がなかった」と吉井。そんなアクシデントもはねのけ、ヤクルト時代の恩師・野村克也監督の前で節目の勝利を手にしたのだ。

 「もう少し投げたかったけど、体が限界でした。今度は暖かいところで投げたいね」とおどけた当時40歳の右腕。「フルスタ宮城」と呼ばれた思い出の球場が、今度は本拠地となる。