日経平均7万円目前、原油高が足かせだった銘柄も値を上げる…「AI相場」持続性に焦点移行か
15日の東京株式市場で、日経平均株価(225種)は初の7万円に迫った。
米国とイランの戦闘終結に向けた協議の合意が好感され、これまで原油高で振るわなかった銘柄も含め幅広い業種で値を上げた。今後は、株価の急上昇をけん引してきた人工知能(AI)や半導体関連株による「AI相場」の持続性に焦点が移りそうだ。
トランプ米大統領による合意の表明後、東京市場は主要国の中で初めて取引時間を迎えた。日経平均は取引開始直後から大きく上昇。午前11時前には、この日の高値となる6万9682円23銭まで上昇し、取引時間中の上げ幅(3662円)として過去最大を記録する場面もあった。
AI関連銘柄が主導してきた流れは続き、ソフトバンクグループが前週末比で10%、アドバンテストが8%、東京エレクトロンが7%上昇し、3銘柄で日経平均を1500円以上、押し上げた。
一方、地政学リスクの後退が意識されたことで、この日の投資家の物色先は、自動車や空運、化学など原油高が足かせとなってきた銘柄にも広がった。東証プライム銘柄の約7割が上昇し、読売株価指数(読売333(さんさんさん))は1348円98銭高の5万1626円46銭、東証株価指数(TOPIX)は117・64ポイント高い3999・60と、いずれも最高値をつけた。
楽天証券の窪田真之チーフ・ストラテジストは「中東情勢への不安が取り除かれたことで、節目の7万円を超えて更に上値を追う展開も考えられる」と話す。
株価は3月以降、原油価格と反比例するような値動きが続いてきた。代表的な指標となるテキサス産軽質油(WTI)の先物価格は15日、1バレル=110ドルを超えた4月上旬と比べ3割程度低い水準まで下落した。
もっとも、米国とイスラエルによるイラン攻撃前と比べると依然2割ほど高い。今後の価格動向次第では、企業や家計のコスト増を通じてインフレ(物価上昇)につながる懸念は残る。米国で強まる利上げ観測も、株価の重荷になるとの見方は根強い。
T&Dアセットマネジメントの浪岡宏チーフ・ストラテジストは「今後、米国の利上げを受けてAI関連など高い成長期待で買われてきた銘柄に割高感が出れば、株価は調整局面に入るリスクもある」と指摘する。
