「人口減少で市政運営困難に」茨城・かすみがうら市、合併目指し17日にも隣接の土浦市に検討要望へ
茨城県かすみがうら市が、隣接する土浦市との合併を目指して動き出すことが関係者らへの取材で分かった。
人口減少で市政運営が困難になると判断したという。市議会定例会最終日の16日、土浦市に対して合併を協議・検討する組織の設置を求める関連議案を提出し、可決される見通しだ。議決を経て、宮嶋謙市長らが17日にも、土浦市役所を訪れて要望書を提出する方向で調整している。(成海隆行)
関係者によると、かすみがうら市、市議会は土浦市にそれぞれ要望書を提出する。市議会による要望書案では、両市がJR神立駅西口周辺で土地区画整理事業を共同で進めたほか、通勤・通学や買い物、医療などで両市民の生活圏が一致すると強調。つくばエクスプレスの土浦延伸構想や、「県全体の発展を牽引(けんいん)していくような県南地域での新たな中心都市の形成」を見据え、合併に向けた協議・検討組織の設置を求めるという。
要望の背景には、宮嶋市長が2022年の前回市長選で、土浦市との合併協議の開始を公約に掲げて初当選したことがある。宮嶋市長は来月の市長選への不出馬を表明しており、在任中に道筋をつけ、新市長に引き継ぎたいとの思惑がある。関係者によると、今年3月に両市幹部が合併について協議したという。
政府が推進した「平成の大合併」では、土浦市と千代田町、霞ヶ浦町、新治村が03年5月に任意合併協議会を設置。しかし、合併方式を巡って土浦市が「編入合併」を主張、3町村が「新設合併」を求めて折り合えず協議を打ち切った。その後、千代田町と霞ヶ浦町が05年3月に合併してかすみがうら市が誕生。06年2月に土浦市が新治村を編入合併した経緯がある。
かすみがうら市の人口は、合併した05年は約4万4600人だったが、25年には約3万8400人、今年5月1日時点では約3万7900人に減少した。土浦市への要望に賛成する意向のかすみがうら市議は、読売新聞の取材に「両市の議員、職員間で合併に関する勉強会から始め、共通する課題や一体的なまちづくりについて意見を交わすのがいいのではないか」と語る。
宮嶋市長は「市議会の意向を受けて要望することにしており、土浦市には前向きに検討していただきたい」と話している。
