どんな強豪国が相手だろうとも、得点を取ることへの自信はだれにも負けない自負がある。日本代表FW小川航基(NECナイメヘン)はナッシュビルで本格始動を迎えた10日の練習後、「モンテレイより日差しは強いけど、U-19と練習試合をやったことで体の軽さだったり動きやすさだったり、みんながいい感触を持っている。コンディション的にすごくいい状態に向いている」と力説した。

 グループリーグ初戦のオランダ戦まであと4日。「いよいよ今週。練習もあと数回で(大会に)入っていく」と徐々に緊張感も高まっている。「やれることはすべてやりたい。チャンスをもらえたときに、いいコンディションでキレを出せる状態を作るところをこの数日でやっていければ」と意気込んだ。

 オランダの守備の要はDFフィルヒル・ファン・ダイク(リバプール)。「世界最高峰のセンターバックがいるのは分かっているけど、サッカーは1対1のスポーツじゃないし、必ずしも強豪国が勝つとは限らない。それがサッカー。何が起こるか分からないし、僕たちの一番の強みはチーム力。相手にファン・ダイクがいようと、素晴らしいストライカーがいようと、チームとして戦っていくだけ」と力を込めた。

 ファン・ダイクに対する警戒、リスペクトを強めながらも、しっかりと分析も進んでいる。DF長友佑都、MF堂安律らと一緒に、今月3日にオランダのロッテルダムで行われたアルジェリアとの国際親善試合の映像もチェック。オランダが0-1で敗れた試合を見て、「ファン・ダイクは抜けるところがあるよねとも話していたし、そういったところの情報は入っている」と、付け入る隙はあると感じている。

「世界最高峰だけど、それがゆえに少しサボっちゃうところというか、数年前のレアルとの決勝(21-22シーズンのチャンピオンズリーグ決勝)でも、足で行くようなイメージがある。だれが見てもデカいし、強いし、速いのは分かっているけど、そこで勝負しないで、チームとして、僕なんかはマークを外すことで勝負できれば」

 23年夏からオランダのNECでプレーしている小川だが、W杯で日本とオランダが対戦することが決まって、クラブ関係者からは「(日本が)めちゃくちゃリスペクトされている」と感じたという。「本気でそう思っている感じが伝わる。僕が海外に出てきたのは3年前で、その前のことは分からないけど、日本が1位通過するんじゃないかと言っているスタッフもいて、日本に対するリスペクトは上がっているんじゃないかと思う。でも僕らはチャレンジャーなので。まだまだ世界と比べてチャレンジャーとしてやっていかないといけない」と引き締める。

 それでも自分自身がゴールを奪うことに関しての自信は揺るがない。「僕自身はこのW杯で得点を取るイメージが本当にわいているというか、楽しみでしかない」。そう強調したストライカーは、その真意について「どうせ取っているだろうなという感じ。僕のサッカー人生というか、10代からアンダー世代でやってきて、得点能力を売りにしてきた」と指摘。「FWなので消える場面、消える試合、なかなかボールに触れずに終わる試合も腐るほど経験してきたけど、得点は取ってきた自信があるし、周りの人も『何か点取るよな』という認識を持っていると思う。プロ入ってから10年ぐらいになるけど、『点取るな』というのが10年続いているのはたまたまじゃないというか、そういった能力を持っているからだと思う」。あとはその言葉をW杯のピッチで証明するだけだ。

(取材・文 西山紘平)