●親子、仕事、恋の気配が一つの回に重なる
夫を亡くし、一人息子のために生きてきた母が、少しずつ“自分の人生”を取り戻していく――。永作博美主演のTBSドラマ『時すでにおスシ!?』が、REVISIOの週間番組ランキング(5月18日〜24日)で個人全体1位、コア視聴層5位に入った。鮨アカデミーを舞台にした“第二の人生”の物語が、中盤に入ってさらに注目を集めている。

永作博美=『時すでにおスシ!?』6月2日放送の第9話より (C)TBS

○生中継と長寿バラエティがランクイン

初夏を迎え、各局のレギュラー編成が落ち着いてきたこの週は、ドラマが個人全体ランキングの上位に集まる1週間となった。平日夜の連続ドラマから日曜夜の作品まで、物語性の高い番組が幅広い時間帯で支持を集めている。改編期を越えて各作品が中盤に入り、物語の見どころが増していく時期に差しかかっている。

週末は生中継と長寿バラエティがランキングを動かした。『大相撲夏場所千秋楽』(NHK)は個人全体9位。若隆景が25場所ぶり2度目の優勝を果たした一番まで、優勝争いの行方を追う視聴者を引きつけた。

コア視聴層では、日本テレビ『ザ!鉄腕!DASH!!』が6位。DASH海岸、100人食堂、DASH島の3本立てで、城島茂、森本慎太郎、高地優吾さん、藤原丈一郎が登場する回だった。

TBS『水曜日のダウンタウン』は、電話越しに聞いた情報だけで似顔絵を描き、モデル本人を探す企画などでコア視聴層7位。金曜夜の『ドア×ドアクエスト』(TBS)は、ロングセラーお菓子の工場クイズと、高地優吾のラーメン修業企画で個人全体10位に入った。

週末の定番に加え、クイズ性や挑戦企画のある番組が幅広く見られている。

コア視聴層ランキング

個人全体ランキング

○生徒たちの「アップデート」を意識するブリ

TBSのドラマ『時すでにおスシ!?』は、鮨アカデミーを舞台に、第二の人生を歩き出した主人公・待山みなと(永作博美)の変化を描く第7話「エブリデイ、ブリ」が、個人全体1位、コア視聴層5位に入った。4年前に夫を事故で亡くし、一人息子のためにまっすぐ生きてきた、みなと。親子、仕事、恋の気配が一つの回に重なり、終盤へ向けて人物同士の距離が動き始める内容だ。

みなとは、息子・渚(中沢元紀)の本音に踏み込めないまま、渚から昔よく家族で訪れていた特別な場所へ一緒に行かないかと誘われる。子育てを終えた母と、社会へ出ようとする息子の間に残る言葉にならない思いが、この回の軸になっている。

一方、大江戸海弥(松山ケンイチ)のもとには、元妻・澪(土居志央梨)が再び現れる。引っ越しの準備を理由にパグのホタテを預けられた大江戸は、外せない用事のため、みなとに数時間だけ世話を頼むことに。ホタテを迎えに行く流れで、大江戸が初めて待山家へ足を踏み入れる展開も描かれた。

鮨アカデミーの授業で扱われたのは、成長とともに呼び名が変わる出世魚のブリ。生徒たちが「アップデート」を意識する題材としても機能し、みなと自身の変化とも重なる。

次回予告では、大江戸がみなとを水族館へ誘う展開も示されており、2人の関係にも新たな動きがありそうだ。元妻の再登場という波乱の予感も加わり、次回への期待を残す回となっている。

●現在進行形の事件と過去の文書が交差する『未解決の女』
大臣政務官の娘が誘拐され、1億円もの身代金が要求される――。鈴木京香演じる鳴海理沙が活躍するミステリー『未解決の女 警視庁文書捜査官 Season3』(テレビ朝日)の第6話が、個人全体・コア視聴層ともに2位に入った。両指標で高い注目度を集め、木曜夜のドラマ枠をけん引している。

誘拐されたのは、大臣政務官・周藤光太郎(須田邦裕)の娘・周藤菫(永尾柚乃)。脅迫電話に応対した妻・萌々子(東風万智子)が通報し、警視庁は秘密裏に捜査を進める。しかし、萌々子が身代金の支払いを拒むなど、家族側の言動にも引っかかる点が出てくる。

捜査が進む中で、菫が5年前に殺害された光太郎の運転手の実娘であり、その後に周藤夫婦の養子となっていたことが判明する。さらに、菫は誘拐犯・四屋大介(上川周作)に、ある「完全犯罪」を持ちかけるという不穏な展開へ進んだ。

鳴海理沙、陸奥日名子(黒島結菜)ら文書解読係は、菫の実父が殺害された際に所持していた手紙を精査する。誘拐事件の緊迫感に、家族関係と未解決事件の謎が重なり、現在進行形の事件と過去の文書が交差していく構成で、真相へ近づく手がかりを追う面白さが際立つ一話になっている。

REVISIO 独自開発した人体認識センサー搭載の調査機器を一般家庭のテレビに設置し、「テレビの前にいる人は誰で、その人が画面をきちんと見ているか」がわかる視聴データを取得。広告主・広告会社・放送局など国内累計200社以上のクライアントに視聴分析サービスを提供している。本記事で使用した指標「注目度」は、テレビの前にいる人のうち、画面に視線を向けていた人の割合を表したもので、シーンにくぎづけになっている度合いを示す。 この著者の記事一覧はこちら