NHK大河主演の33歳俳優、「俳優の父」が名前に込めた“願い“がスゴい。父の夢を最高の形で叶えるまで
仲野太賀は、2026年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』(NHK)で、大河ドラマ初主演を果たした。天下人になる兄・豊臣秀吉(池松壮亮)を支える弟・豊臣秀長役は、俳優デビュー20周年の節目にも相応しい。
父が願いを込めて名付けた名前が、こうした大役につながる……。“イケメン研究家”加賀谷健が解説する。
1994年、現在も放送中の長寿番組『徹子の部屋』に、中野英雄が出演した。通称、チョロ。1992年放送の人気ドラマ『愛という名のもとに』(フジテレビ系)で演じた役のあだ名で今も広く親しまれている。名前という固有性がいかに重要なことか。
1993年に生まれた息子を「太賀」と名付けた理由もまた、そのことをよく示している。仲野太賀。2026年放送の大河ドラマ『豊臣兄弟!』の主演俳優だ。『徹子の部屋』出演回で父は言っていた。
同じ俳優として、大河ドラマに出演してほしい。だから、大河と名付けたのだと。父が息子の名前に込めた夢を、実際に息子は叶えてしまった。しかも主演という、より大きな夢を。
◆仲野太賀は2011年に豊臣姓のキャラクターを演じていた
仲野太賀の大河ドラマ初出演作は、2007年放送の『風林火山』だった。当時、14歳。2006年に13歳で俳優デビューした翌年ということで、夢の名前を込めた父・中野英雄からすると、拍子抜けするほどのスピード感だったのではないか。
同作では、室町幕府の要職にある上杉憲政の嫡男・上杉龍若丸を演じた。初々しい役柄ながら、北条氏によって抹殺される、悲劇的なキャラクター性を背負っていた。
俳優デビューから初期の仲野太賀は、大河ドラマで儚い役柄を繰り返し演じている。
2011年放送の『江〜姫たちの戦国〜』では、豊臣秀吉の息子である豊臣秀頼を演じた。1615年、大坂夏の陣で秀頼は自害する。大河ドラマ主演作『豊臣兄弟!』の仲野太賀は、池松壮亮演じる秀吉の弟・豊臣秀長役だが、すでに豊臣姓のキャラクターを演じていたことになる。
◆夢の主演作『豊臣兄弟!』は俳優デビュー20周年の節目
2006年の俳優デビュー当時、現在の「仲野太賀」ではなく、「太賀」を名乗っていた。それは中野姓にとらわれることがないようにするためだった。2024年11月5日放送の、『徹子の部屋』仲野太賀出演回でもふれられていた。
同番組出演は、仲野太賀にとって夢でもあった。出演の夢が叶った出演回では、1994年に父が出演した放送回を振り返る場面があり、VTRを見た仲野太賀は、思わず爆笑していた。
この放送をリアタイした中野英雄は、Instagram上に感動の文面を投稿するなど、息子の活躍を率先して発信している。
今ではそんな父を「宣伝隊長」と思っているという。父が息子を名付けた由来を語り、その息子にとっては憧れの番組だった『徹子の部屋』によって、父子の夢と夢がオーバーラップした。
そしてさらなる夢の主演作『豊臣兄弟!』は、俳優デビュー20周年の節目にあたる。第11回で、将軍・足利義昭(尾上右近)が身を寄せる本圀寺を守るため、僧侶姿に変装する秀長役は、今の仲野太賀だからこそ出せる緩急の名演だと思った。
<文/加賀谷健>
【加賀谷健】
イケメン研究家 / (株)KKミュージック取締役
“イケメン研究家”として大学時代からイケメン俳優に関するコラムを多くの媒体で執筆。アーティストマネジメント、ダイナマイトボートレース等のCM作品やコンサートでのクラシック音楽監修、大手ディベロッパーの映像キャスティング・演出、アジア映画宣伝プロデュースを手掛ける。他に、LDHアーティストのオフィシャルレポート担当や特典映像の聞き手など。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。
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