6回、右翼スタンドへ先制2ランを放つ高寺(撮影・立川洋一郎)

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 「中日0−2阪神」(6日、バンテリンドーム)

 阪神が投手戦を制して連敗を2で止めた。先発・高橋遥人投手は球団では1966年のバッキー以来60年ぶり3試合連続完封勝利で、開幕4連勝を飾った。0−0の六回に高寺望夢内野手が高橋宏の直球をとらえて右翼席へ決勝となる今季1号2ランを放った。

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 4月末のヤクルト3連戦前、高寺は球界のレジェンドと食事をともにした。熊谷に連れられ、店内にいたのは広島の菊池だった。「すごい人ですよ。打って、守って、走れて、何でもできるじゃないですか」。サプライズに緊張しながらも興奮を隠しきれなかった。

 2軒目への移動中、ここぞとばかりに質問を重ねた。「聞くしかないでしょ。チャンスだったんで、いろいろ聞きました」。打撃やバントの極意を吸収するため、耳を傾けた。「人によって違う」と菊池から細かい技術を強制されることはなかった。その中でも、これだけはと伝えられたことがある。

 「タイミングと思い切り」

 通算1810安打の男からの言葉には重みがあった。何かの縁か。菊池も横浜で今季1号。高寺も教えを胸に、抜群の「タイミング」とファーストストライクを振る「思い切り」で今季初アーチを描いた。「本当にいい時間になりました」。出身高校が長野県という共通点もある。大きすぎる背中に、一歩ずつ近づいていくことが恩返しになる。(デイリースポーツ・今西大翔)