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埋葬文化の歴史で新たな発見です。熊本県和水町にある九州最大級の石棺墓の調査で、新たに「木棺墓」跡が見つかりました。

調査が行われたのは和水町原口(はるぐち)にある諏訪原遺跡(すわのはる)の一部です。

遺跡は、弥生時代後期から古墳時代前期にかけての大きな集落の跡で、2023年11月に九州最大級の石棺墓が見つかりました。

調査は去年12月に始まり、当初、細い線を彫って描く「線刻」の文様が棺の蓋から見つかりましたが、その後、棺の内部でも線刻が見つかったということです。

石棺の内側に線刻を描いた例は、玉名市に3例、佐賀県に吉野ケ里遺跡など3例ありますが、他の地域では見られないということです。

また棺の内面に塗られた赤い顔料は、阿蘇地域の褐鉄鉱を原料としたベンガラと分かりました。

■考古学研究者・松本健郎さん(元県教育委員会)「何を描いているのかについて、これがここの場合は非常に独自性がある。別の言い方をしますとこれまでにない模様である」

また地形調査で石棺墓周辺の土を掘ったところ、木の棺・木棺墓の跡と考えられる粘土の構造「粘土郭(ねんどかく)」が見つかりました。

熊本県内での粘土郭の発見は3例目です。

調査した元県教委の松本健郎さんは、木棺墓と石棺墓の距離が近いことなどから「木棺は石棺と前後してつくられた」と推測していて、「同じ時代のものならば木棺墓の埋葬者が階層的には上で、『地域の首長クラス』。石棺墓は木棺墓より下だが、有力者とみられる」と話しています。

今後、遺跡は埋め戻されますが、調査団は和水町に継続調査を求めるということです。