社民党、党内紛争は収まらず 大椿氏「陰謀論めいた事を言うべきではない」
社民党は先月29日、都内で定期党大会を開き、福島瑞穂党首の再任を了承。福島氏は「憲法を守ろうとする人たちは、変えようという国家権力や人たちから総攻撃を受けている。社民党も例外ではなく、護憲の社民党なんてなくなってしまえ、ということと戦わなければならない」と訴え、「私が先頭に立ち、社民党を壊そうとするあらゆる勢力と戦う」と闘志を燃やした。
また、幹事長には、ラサール石井参院議員が就任。同党の国会議員は福島氏とラサール氏のみとなり、国会対策委員長と選挙対策委員長を兼任するなどの新役員体制が発表された。
今年は社会党から党名を変更して30年の節目となる同党。党勢低迷が続く中、福島氏の党運営などへの批判が相次ぎ、この日も出席者から野次が飛び交うなど前途多難な船出となった。なお、党首選で福島氏に敗れた大椿裕子元参院議員は、これまで務めてきた副党首を外れた。
先月6日に行われた党首選の結果発表会見で発言を認められず、大椿氏が「怒りの退席」をする混乱に至った党の対応には来賓から異例の苦言が呈された。福島氏は党大会後の会見で「さまざまな意見をしっかり受け止めたい。今、世界や日本で平和や憲法、生活が危機的状況。今こそ社民党の出番だ。改革を進めて党の躍進につなげ、国民のみなさんに支持してもらえる社民党をつくりたい」とし、SNS発信の強化や、自治体議員増加へ積極的な候補擁立を目指すとした。
その一方で、「社民党が世間をお騒がせしたということのお詫びも込めて」(原文ママ)と覚悟を見せたラサール氏が「心機一転、自分のためにもけじめをつけた」と“丸刈り”姿で意気込み、「矢面に立って、風通し良くみなさんをつないでいきたい」と抱負を述べた。
さらに、役職を外れた大椿氏については、「排除することはない」と強調。一方で、党大会の説明では「なぜ(要職の)常任幹事にしないのか。大椿さんはYouTubeで、沖縄(公認)問題の検証委員会をつくらないと、役員にならないとおっしゃった。役員の人事に条件をつけるのはどうかなというのが私の個人的見解」と主張し、「この間、SNSやYouTube発信、マスコミのインタビューも受けられ、内輪のことを全部、外に発信されている。常任委員会は閉ざされた場だが、話したことが外に漏れていくことはちょっと危険なのではないかということ」と忠告した。
さらにラサール氏は、党首選の記者会見が問題だったとし、「非常に紛糾したみたいになり、司会の仕切りもあまりよくなく、非常に問題だった。本当にいけなかった」と、記者との間で言い合いになった司会担当の事務方の対応を批判。自身も問題視していたと述べ、当日の流れについて党側から受けた説明内容が「(決選投票で選ばれた)党首1人が記者会見をやるから、来なくていい」と言われていたと明かした。しかし、福島氏の選出が決まった後、「大椿さんもいるのでラサールさんも来てください、ということに変わった。(大椿、ラサール両氏は)意見は言わないので、記者の側に座って聞いていてください、と。最後に握手をする写真だけ撮るからそれでお願いしますと言われ、そうならと思って会場に行った」と説明し、当初は3人で握手する機会が設けられていたという。
だが、「行ったら、なぜか机が(福島氏の座る場所の横に)動かされていた。だれが動かしたのか分からないが、大椿がそこに座っていたので、私も横に座った」とし、「ちまたで、そこにマイクが置かれていたと言われているが、あるマスコミが置いたもので、会議場のスピーカーにつながれたものではなかった」などと訴えた。
先月29日には、大椿氏が自身のX(旧Twitter)を更新。福島氏の冒頭の発言を「党首が『社民党を壊そうというあらゆる勢力と戦う』などという陰謀論めいた事を言うべきではない」と批判を浴びせる始末。はたして、頭を丸めたラサール氏は非難轟々(ごうごう)の同党を救えるだろうか。
