天安門広場

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2026年4月28日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中東情勢の緊迫を背景に中国が外交攻勢を強め、「脱米国化」を加速させていると報じた。

記事は、独紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングの報道を紹介している。記事によると同紙は、中国王毅(ワン・イー)外相による中東諸国への活発な電話会談や、習近平(シー・ジンピン)国家主席によるアラブ諸国首脳との会談を通じ、中国が国際社会における「安定の柱」としての存在感を演出していると伝えた。

また、習主席が初めてホルムズ海峡の開放を公に要求したことにも触れ、中国中東情勢を注視しながら自国の外交的地位向上を狙っていると評した。

一方で、中国は軍事面で米国に及ばず、イランへの影響力も限定的であるため、実際の介入や調停には消極的で慎重な姿勢を維持していると分析。北京大学海洋戦略研究センター主任の胡波(フー・ボー)教授が、中国の軍事力は中東で米国に対抗できず、イランへの影響力も過大評価されていると指摘したことを紹介している。

記事はその上で、中国にとってエネルギー供給の生命線である航路の確保は死活問題であることから、経済的価値の高い湾岸諸国との関係を優先するという実利主義的な背景にも中国の動きを読み解く鍵として触れた。

そして、米国が制裁を科す一方で中国パンダ外交などの融和策を織り交ぜ、「責任ある大国」としての“肩書”を戦略的に進めていると紹介しつつ、習主席がアラブ諸国に対し未来を自らの手に握るよう呼び掛けた発言に言及。米国の覇権が揺らぐ隙を突いて中国当局が「米国中心ではない新たな国際秩序」の構築を模索していると論じた。(編集・翻訳/川尻)