悪用懸念の最新AI「ミュトス」、経産相が電力事業者にシステム緊急点検を要請…結果報告も求める
経済産業省は1日、情報システムの脆弱(ぜいじゃく)性を特定する能力が高く、悪用が懸念されている米新興企業アンソロピックの最新AI(人工知能)を巡り、電力、ガスなどのインフラ事業者を対象とした意見交換会を開いた。
赤沢経産相は電力事業者に対し、1か月以内にシステムの緊急点検を実施し、結果を経産省に報告するよう求めた。
このAIはアンソロピックが4月に発表した「クロード・ミュトス」で、人間では困難だったシステムの脆弱性の発見ができる。サイバー攻撃に悪用され、エネルギーや金融などの経済基盤に混乱を引き起こすリスクが指摘されている。会議には電力大手や送配電会社の経営陣と、経産省が所管する電力、ガス、石油、化学、クレジットの5分野の業界団体代表が出席した。
赤沢氏は「国民の安全安心を損なう重大事態が生じないよう、サイバーセキュリティーは経営上の最優先課題との認識を持ってほしい」と述べた。出席者に対し、情報システムの点検に加え、〈1〉組織トップによる主導〈2〉積極的な脆弱性の発見と対応〈3〉挙動を常に確認できるシステムへの移行――の観点から対策に取り組むよう要請した。
