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名古屋市瑞穂区で、日本最大級の救急災害医療センターの運用が始まります。南海トラフ巨大地震など災害時の医療拠点に。

【写真を見る】名古屋に“日本最大級”の救急災害医療センター 南海トラフ巨大地震など災害時の医療拠点に 6月から運用開始 名古屋市立大学病院

(松本道弥アナウンサー)
「名古屋市立大学病院の敷地内に、真新しい立派な建物が建っています。6月から救急医療・災害医療に特化した新たな施設の運用が始まります」

名古屋市瑞穂区にある、名古屋市立大学病院では、6月から新施設の運用がはじまります。

5月1日は内覧会が開かれました。構想8年、総事業費350億円。広さは日本最大級です。建物まるごと救急と災害に対応可能な設備が整っていて、救急災害医療の中核を担うことになります。

“迅速な治療”を目指した設計に

地下1階~8階まであるこの施設。一人でも多く少しでも早く治療を始めるための設計になっているのが特徴です。

道路からつながるスロープは、救急搬送口に直結。救急搬送された患者の初期診療を行う場所は、以前の3床から10床へと大幅に増加しました。

さらに…

(松本)
「救急搬送された患者は初療室と呼ばれる部屋に運ばれますが、ここは手術室のようになっており最先端の医療器具が設置されています。検査だけでなく治療まで完結して行うことができます」

「搬送場所」と「治療エリア」を同フロアに

救急患者の搬送場所と同じフロアに、CTを使った診断から止血・手術までを一気に行える部屋などを完備。以前より治療開始までの時間を大幅に短縮できるため、重傷化や死亡リスクを減らす効果が期待されています。

(救急災害医療センター 祖父江和哉センター長)
「患者をいろいろな場所に搬送するのは非常にリスクを伴う。これをなくせるのは非常に大きなメリット」

高齢化により、名古屋市では年々救急搬送される患者が増加。去年は過去最高に。

以前までは、年間約7000件の救急搬送を受け入れてきましたが、開業後は、年間1万件以上の受け入れを目指します。

災害時には「3日間で約300人」の重症患者受け入れを想定

また、このセンターは災害時の医療拠点にもなります。屋上には自衛隊のヘリコプターが降りられる広さのヘリポートを整備。広く患者を受け入れることが可能になります。

7階と8階には、災害時に3日間で約300人の重症患者の受け入れを想定し、仮設ベッドを配置できるスペースを確保しています。

南海トラフ巨大地震発生時、推計では名古屋市の死者は最大で約6700人、重傷者は約3000人。センターは標高16メートルの場所に建っていて、名古屋市を津波が襲っても浸水が想定されないエリアの最も南に位置しています。そのため災害時の最前線になります。

「平常時・災害時ともに命の砦として機能」

(松本)
「1階から屋上までは緩やかなスロープで繋がっています。災害時にエレベーターが止まったとしても、患者を速やかに搬送することができます」

仮設病床のほかにも、災害時のエレベータ停止や復旧の遅れを想定し、1階から屋上のヘリポートまで全長700メートルの1本通路で繋がっています。

これまで災害時に課題とされてきた透析患者への対応や、妊婦・新生児のケアなどに対応できる体制もセンター内に整えました。

(祖父江センター長)
「平常時も災害時も命の砦だと思っている。命の砦として機能していきたい」