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同社らしい魅力に満ちた、前例のないSUV

2017年に発売されたステルヴィオは、アルファ・ロメオにとって前例のないモデルといえた。当時のCEO、リード・ビッグランド氏が、「何よりもアルファ・ロメオであり、SUVであることは二の次です」。と主張した通り、同社らしい魅力にも満ちていた。

【画像】ドライバーへ応えるSUV アルファ・ロメオ・ステルヴィオ サルーンのジュリアも 全130枚

白眉の操縦性を実現しつつ、実用性はドイツ製ライバルに並ぶステルヴィオ。登場から10年が迫る近年、初期の仕様なら1万ポンド(約210万円)ほどで探せるようになっている。しかもアップデートは限定的で、年式による違いは大きくない。


アルファ・ロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオ(英国仕様)

エンジンは、2.0L 4気筒ガソリンターボでは200psか280ps、2.2Lディーゼルターボでは190psか210psと、それぞれ2段階。特にガソリンターボの280ps版は、SUVらしからぬ活発さで裏道を走り回れる。他方、ディーゼルなら好燃費がうれしい。

スーパーSUVと呼べるのが、ステルヴィオ・クアドリフォリオ。510psの2.9L V6ツインターボを載せ、0-100km/h加速4.0秒という俊足を誇る。燃費は8.9km/Lと振るわないが、最近は3万ポンド(約630万円)前後と、値ごろ感が出てきた。

パワートレインを問わずドライバーへ応える

パワートレインを問わず、ステルヴィオは意欲的な走りを求めるドライバーへ応えてくれる。サルーンのジュリアと同じプラットフォームを基礎骨格とし、車重は1.7t前後と軽く、峠道ではアルファ・ロメオの名へ恥じない興奮へ興じれる。

後輪駆動寄りの四輪駆動システムは、カーブで秀抜のバランスとスタビリティを発揮する。ただし、乗り心地は若干硬め。ファミリーSUVとしては、快適側にはない。


アルファ・ロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオ(英国仕様)

英国に導入されたグレードは、当初4段階。ベースとスーパーでも、6.5インチのタッチモニターにクルーズコントロールなどは標準だったが、オススメは19インチ・ホイールにキセノンヘッドライト、アルミ製の内装トリムなどを得る、スペチアーレだろう。

インテリアは、アウディやBMWの上質さへ届かず、後席は頭上空間が限られる。しかし荷室は525Lあり、キャンプ道具や愛犬とも問題なく移動できる。優れたオールラウンダーだと呼べるアルファ・ロメオは、稀有な存在だといっていい。

新車時代のAUTOCARの評価は?

BMWやポルシェ、ジャガーなどはSUVで先行し、大きな成果を導いている。他方、ブランドの価値をプラットフォームへ巧みに反映させたという点で、アルファ・ロメオ以上に成功したメーカーは近年ないように思う。(2018年1月3日)


アルファ・ロメオ・ステルヴィオ・スプリント(英国仕様)

オーナーの意見を聞いてみる

「2020年式で2.0Lガソリンのステルヴィオを購入したのは、4年前。走行距離は1万3000kmほどでした。乗り心地はスポーツカーのよう。燃費は平均10.5km/Lです」

「しばらく経った頃にバッテリーが上がり、幾つかのエラーを誘ってしまいました。点火コイルパックも故障したんですが、正規ディーラーの修理は高額だと知り、自分で対処することに。リード線にワニスを塗って、直せましたよ」


アルファ・ロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオ(英国仕様)

購入時に気をつけたいポイント

エンジン

ラジエターやホースから、クーラントが漏れていないか確かめたい。パワー不足や不意のエンストは、コントロール・モジュールの不調が原因だろう。回転が安定しない場合は、コイルパックの故障が疑われる。

インテリアと電気系統

バッテリーは経年劣化する。タッチモニターの反応が鈍かったり、フリーズする場合は、システムのリセットで解決することが多い。メーターパネルの警告灯が、平常かも確かめたい。ヘッドライトが突然消えたり、ワイパーが動かなくなることもあるようだ。

ブレーキ


アルファ・ロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオ(英国仕様)

フルード漏れがないか観察したい。試乗時は、制動力に不満がないかも確かめたい。

ボディとホイール

悪路を走った時間は限られるはずだが、バンパーやボディ底面などの状態は観察したい。アルミホイールは、白いシミのような腐食がないか調べたい。

知っておくべきこと

8速ATの四輪駆動が標準だが、廉価なディーゼルのみ後輪駆動。大径アルミホイールに10スピーカー・オーディオのミラノ・エディツィオーネや、ブラックのトリムとホイールでコーディネートされたネロ・エディツィオーネなど、限定仕様が存在する。

2024年に小改良を受け、デイライトを獲得し、インテリアはアップデートされた。トリムグレード構成も、スプリント、ヴェローチェ、コンペティツィオーネに改められた。

英国ではいくら払うべき?

1万ポンド(約210万円)〜2万4999ポンド(約524万円)

この価格帯で、フェイスリフト前のステルヴィオを充分探せる。グレードやボディカラーは様々で、ガソリンかディーゼルも選べる。年式や走行距離はまちまち。

2万5000ポンド(約525万円)〜4万4999ポンド(約944万円)

強力なガソリンエンジンが中心。価格帯の後半には、フェイスリフト後のステルヴィオや、走行距離の伸びたクアドリフォリオも含まれる。

4万5000ポンド(約945万円)以上


アルファ・ロメオ・ステルヴィオ 2.9 V6 クアドリフォリオ(英国仕様)

新車に近いステルヴィオをお考えなら、英国ではこの価格帯から。状態の良いクアドリフォリオも、複数の例から選べる。

英国で掘り出し物を発見

アルファ・ロメオ・ステルヴィオ 2.9 V6 クアドリフォリオ(英国仕様) 走行距離:5万6300km 価格:3万5995ポンド(約756万円)

正規ディーラーでの整備記録が残るクアドリフォリオとしては、お手頃な設定といえる。ニュルブルクリンクを、高性能サルーンに劣らない速さで周回できるはず。